少年ヤングジャンプに2006年から「ハチワンダイバー」という漫画が連載されていました。
主人公はプロ棋士を目指すも挫折して賭け将棋の世界で生きる男。
彼はさまざまな強敵と対戦することになるのですが──といったお話です。
そんな対戦者の一人に主人公が「あんたは将棋をどれくらいわかっている?」という質問を投げかけます。
それに対して挑戦者は「5%くらいかな。あとの95%は未知だ」と答えるのです。
それを聞いた主人公は「こいつ強い」と戦慄するという流れ。
自分が熟知していると思い込んでいる世界でもまだまだ未知のことがたくさんあるとわかっている人間は確かに強いですね。
この国にも「自分はインターネット中毒だ」と自負する人が一定数いますがそのほとんどの人が見ているコンテンツは日本語で書かれたコンテンツのみです。
で、インターネット上のコンテンツで日本語で書かれたものは5%程度。
それ以外で圧倒的に多いのは英文で書かれたコンテンツです。
つまり彼(または彼女)が日本語で書かれたコンテンツを全部読破したとしても(まあ無理なのですが)たかだかインターネット上の5%程度の情報に触れただけ。
とても胸を張って「中毒」なんて言えるほどじゃないんですよね。
過日、レトルト食品の変わり種に関する情報を集めたくてググっていたら「世界のごちそう博物館」というサイトに巡り合いました。
なんでも世界30か国を巡ったオーナーが世界のごちそうを家庭で手軽に楽しんでもらおうと考えてレトルト食品を開発したお店らしい。
で、商品を見てみると……
- ミャンマーのチェッターアールヒン
- ブラジルのフィジョアーダ
- バングラディシュのエッグカレー
- ウガンダの白身魚のピーナッツスープ
- ブラジル バイアー地方のムケッカ
なんじゃこりゃ。
名前からは全くイメージできない料理やそもそも見たことも聞いたこともない料理のオンパレード。
まもなく僕のレシピの手控えも3000を超えるぞと浮かれていた自分が急に気恥ずかしくなりました。
世界にはまだまだ未知の料理が山ほどあるんだなぁ。
ただ、そのままへこんで終わらないのが僕の良いところ。
「知らないことは別に問題ではない。これから知れば良いだけ」
と思い直しましてそこの商品ラインナップの中で目を惹かれた「チキン・ムアンバ」を作ってみることにしました。
【材料】(2人分)
-調理時間:30分-
- 鶏もも肉:1枚(250g~300g)
- オクラ:8本
- 玉ねぎ:1/2個
- にんにく:2かけ
- トマト缶:1個(約400g)
- パーム油:24g(大匙2)なければ同量のオリーブオイル
- 鷹の爪:2本
- チキンコンソメスープの素(キューブ):1個
- 塩、ブラックペッパー:適宜
【作り方】
- オクラを下茹でするお湯(分量外)を小鍋に沸かします。沸いたらオクラを投入して1分下茹でし、これを氷水に放って急冷します。待っている間に鶏肉は一口大に切ります。玉ねぎ、にんにくはみじん切りにします。鷹の爪は種を抜いて小口切りにします。
- フライパンにパーム油(またはオリーブオイル)と玉ねぎ、にんにく、鷹の爪を入れて弱火にかけます。香りが立ってきたら鶏肉を加えて中火にし、肉の表面に焼き色が付くまで炒めます。
- 2.にトマト缶とチキンコンソメの素を加えて蓋をせずに弱火の中火で15分ほど煮込みます。
- 3.の水気が減ってきたらオクラを加えて味見をし、薄ければ塩、ブラックペッパーで整えます。そのまま後5分煮たらできあがり。
【一口メモ】
- 甘みは少なくすっきりした味わいの煮込み料理で適度に唐辛子の辛味が利いている感じ。油煮と言われますがいうほどには油っぽさは感じませんでした。あと、ご飯に良く合うのでお皿にご飯をよそってカレーライスのようにかけて食べるのもおススメです。
- チキン・ムアンバはアンゴラの郷土料理です。ムアンバ・チキンと呼ばれることもあります。アンゴラってどこ? って言われそうですがアフリカ大陸の真ん中らへんの西海岸沿いの国です。
- アフリカのマイナーな料理と侮るなかれ。アメリカのケーブルテレビCNNの世界の美食ランキングで10位に選ばれた一皿だったりします。日本でも少しずつ認知度が上がってきている感じ。
- ピーナッツバターを使った煮込み料理と紹介された記事をよく見かけますがCNNのレシピにはピーナッツバターは含まれていません。今回はそれを採用しました。
- 本式にはパーム油を使います。ネットでお取り寄せできますがけっこう高いのでオリーブオイルで代用するのもありとしました。
- 鶏肉は本式には骨付きももを使います。お肉のサイズがちょっとごつくなるので手羽元を使うとけっこう雰囲気がでそうです。