カツの源流となるフランス料理のカツレツは揚げ物ではありません。
スライスした肉にパン粉をまぶして炒めた料理でそれこそビーフシチューと肉じゃがくらい違った料理です。
日本で初めてカツレツを出した洋食店は銀座の煉瓦亭でその歴史は明治まで遡ります。
薄切りにした豚肉にパン粉をまぶして揚げた料理でかけられるソースはデミグラスソース、付け合わせは温野菜だったそうです。
その後、ソースはウスターソースに、付け合わせは生の千切りキャベツに変わっていきます。
このスタイルを踏襲したとんかつをご飯に載せたカツ丼と呼ばれる和食が登場。
なぜか洋食店ではなく蕎麦屋さんの人気メニューになりました。
で、昭和のはじめには肉厚の天ぷらのようなとんかつに進化して上野あたりで大評判になったとか。
そんな日本のカツの歴史を斜め読みしながら本式のカツレツ、イタリア流コトレッタを作ってみました。
【材料】(2人分)
-調理時間:15分-
- ささみ:4本
- 卵:1個
- 付け合せの野菜:今回はトマト、水菜
[衣パート]
- パン粉:20g
- オリーブオイル:8g
- 鶏ガラスープの素:小匙1/2
【作り方】
- 小鉢に[衣パート]を合わせて大きめのフォークを使ってよく混ぜます。電子レンジの500ワットで1分チンしてフォークを使ってよく混ぜます。更に電子レンジの500ワットでチンします。
- 1.をやっている間にささみは筋を取り観音に開きます。卵はフォークを使ってよくほぐしておきます。
- オーブンを170度に予熱します。それを待っている間にささみは卵をくぐらせてパン粉をしっかり付け、クッキングシートを敷いた天板に並べます。
- 卵が残ったら他の料理に使いましょう。
- 3.をオーブンで10分焼きます。その間に付け合せの野菜を支度します。お皿に盛り付ければできあがり。
【一口メモ】
- 淡白なささみを使っているのでごく軽い仕上がり、油で揚げてもいないのでカロリーが気になる方には特にオススメです。
- この料理の段取りポイントはパン粉の加熱を電子レンジに任せている間にささみの下ごしらえをすることと、オーブンを予熱する間にパン粉をまぶすこと。そしてオーブンで焼いている間に付け合わせを仕上げること。調理工程を多重化することで時間の無駄なく仕上げることができます。
- 付け合わせは軽く火を通した温野菜がオススメですが、サラダ風の生野菜もいけます。
- 味は衣にしっかり付いているのでそのままでも美味しいですが、物足りない方はトマトケチャップとウスターソースを2:1でブレンドしてマスタードを加えたソースがオススメです。