魚料理は難しそう──そう思わせる理由の一つは「捌く」という手順が必要になることが多いからかなと思ったりします。
お肉だったら包丁を使うと言っても食べやすい大きさに切り分けるかせいぜい筋を切ることくらい。
けど魚は1尾まるごとで売られていることも多く「これどうやったら良いの?」とまな板の前で戸惑ってしまう人も多いんじゃないでしょうか。
加えて魚は種類によって体の形状が異なります。
アジやいわしのように如何にもな魚型(?)をしているものはまだ対処できるけどひらめやカレイみたいに平べったい魚なんてどうやっておろせば良いの?
ってなっちゃいますよね。
ちなみにこの種の魚は5枚おろしにします。
あるいはほうぼうみたいな三角錐っぽい魚も悩ましい。
ちなみにこちらは普通に三枚におろせます。
けどね、板前さんは普通に魚を捌けます。
魚屋のご主人だってスーパーのバックヤードにいるおばちゃんだって普通の主婦だけど魚を捌けます。
彼らとまな板の前で魚を見つめて立ち尽くしている人の違いは何でしょう?
そう、捌き方を知っているかいないかというそれだけのことなのです。
加えて実際に捌いた経験があるかないかだけの違いなのです。
最初はおっかなびっくりでも、なかなか上手に捌けなくてもレシピや動画を見て勉強して「とにかくやってみる」を繰り返せば案外簡単に魚を捌く技術は身に付きます。
そのうち──こんな凝ったっぽい料理(実は大して凝っていないのですが)だって作れるようになるんですよ。
【材料】(1人分)
-調理時間:20分-
- カマス:1尾
- むきエビ:3~4尾
- 大根:1mmのスライス1枚
- 塩、ブラックペッパー:少々
【作り方】
- カマスのエラに包丁の刃先を入れて頭を切り落とします。更にこれを三枚におろして骨抜きで骨を取り、軽く塩、ブラックペッパーを振ります。皮の側に3ヶ所ほど包丁目を入れて皮に切り目を入れておきます。むきエビは3mm厚ほどにスライスします。大根は千六本に切ります。 ※包丁目を入れておかないと蒸したときに身が縮んで裂ける要因になりますので気を付けましょう。
- カマスの皮を下にしてまな板に広げその上にエビと大根を交互に並べます。尾の方から海老と大根を包むようにしてカマスをくるくると巻きます。巻き終わりを下にして耐熱皿に並べます。
- 蒸気の上がった蒸篭か蒸し器に2.の耐熱皿を入れて10分蒸せばできあがり。ポン酢などに浸けて戴きます。
【一口メモ】
- もちもちっとした白身魚にプリッとした海老の身、淡白な風味の大根。それらが一度に味わえるなんとも贅沢な蒸し物です。
- 味付けのおススメはポン酢ですがお好みでもみじおろしを加えたり柚子胡椒を使っても楽しいですよ。
- カマスは身がしなやかなのでこういった巻物にすることができます。中身はお好みで冷蔵庫の在庫と相談しながら決めてください。鶏のささみを茹でてほぐしたものや茸類なんかもおススメですよ。