ニコラシカというカクテルがあります。
一般にカクテルはベースとなるお酒とそれ以外の材料を合わせてシェーカーやマドラースプーンを使って混ぜて作るものなのですがニコラシカは混ぜるという工程がありません。
グラスにブランデーを注ぐ。おわり。
って、それカクテルじゃないじゃん。ただのブランデーじゃんというなかれ。
ニコラシカを作るにはもう1工程必要なのです。
グラスの上にレモンスライスを載せその上にこんもりと砂糖を盛る。これで完成です。
グラスを塞いじゃってどうやって飲むのと訊かれそうですがこうやって飲むのです。
砂糖の載ったレモンスライスを口に含む、すぐにブランデーを煽る。
そして口の中でシェイクする。
そうニコラシカはカクテルの作り手(バーテンダー)ではなく飲み手が材料を口の中でシェイクして完成させるカクテルなんですね。
ある意味作り手にとっては何の技術もいらず、手間もいらず楽ちんなカクテルと言えます。
この料理もそんなニコラシカに通じるものがあります。
酒盗はカツオなどの内蔵で作った塩辛で1年以上手間ひまかけて作ります。
出来合いのイカの塩辛を使うことでその手間ひまをすっ飛ばしちゃうのです。
ただ、その分、味が馴染んでいませんのでニコラシカ同様にイカの塩辛とカツオを同時に口に入れてよくシェイクして食べてください。
【材料】(2~3人分)
-調理時間:3分-
- カツオのたたき:100g
- イカの塩辛:100g
- ゆず果汁(なければレモン果汁):5g(小匙1)
- 大葉:1枚または刻みネギ少々
【作り方】
- カツオのたたきを1cm角のさいの目切りにします。残りの材料とよく混ぜればできあがり。大葉の千切りまたは刻みネギをトッピングします。
【一口メモ】
- 確かに酒盗を食べている気分が味わえます。酒盗はけっこう高価な珍味ですし、カツオのたたきも毎度土佐醤油では飽きてしまう。という方にはうってつけの酒肴だと思いますよ。お酒が進みます。
- できれば一晩漬け込んでください。カツオに味が馴染みます。すぐに食べる際にはイカの塩辛とカツオを同時に口に入れてシェイクするのがオススメです。
- 濃い味付けですので柚子などの柑橘系の果汁を少し加えると後口がさっぱりします。