ロールプレイングゲームの金字塔「ドラゴンクエスト」の魅力はいろいろありますが、そのひとつは間違いなくポップなデザインの多彩なモンスターにあるのではないでしょうか。

シリーズの人気を不動のものにしたドラクエ3に出てくるモンスターは実に163種類もあるそうです。
それだけのモンスターのキャラクターデザインはさぞ大変だったろうと思うのですが、デザインされたキャラクターはモンスターの種類より少なかったはずと、僕は思っています。
なぜならデザインは全く同じで、色違いのモンスターがいるから。

もちろん色が違えば強さや特性は違っていて攻略法も変わってくるのですが、少なくとも見た目はおんなじだったりするのです(笑)
この色違い方式はビジネスのジャンルにも適用できて、商品や選択肢の種類を手間なく増やせる有効な戦術になります。
食べ物の世界でもこの方式を使ったものはいろいろ見られますが、身近なところではかき氷のシロップでしょうか。

いちご、メロン、レモン、ブルーハワイなど、子どもの頃はどれにするか真剣に迷ったものです。
大人になってから実は全部味はいっしょで、色が違うだけと知った時はショックだったなぁ。
この方式のメリットは客のコンプリート欲(全メニュー制覇したくなる欲求)を刺激することと、飽きさせないこと。

結果、「今日はどのメニューを頼もうか」と思わせて客のリピート率が向上します。
リピートが鈍ってきたと思ったら季節限定、期間限定商品などのキャンペーンを打って「今食べなきゃ、一生食べられない」なんて思わせるんですから……あざとい商法だな(笑)
ちなみに、この手法は何も商売の世界でだけ有効なわけではありません。
日々の夕飯の献立に悩む主婦の強い味方にもなってくれるのです。

たとえば、冷蔵庫に生姜焼きの豚肉があるけど生姜焼きは先週作ったばかりだし「また、これ?」なんて家族に言われそう──。
そんな時は料理の本質、作る手順はそのまま据え置きで、風味(フレーバー)だけ変えてみましょう。
生姜焼きで使う基本の調味料は醤油、酒、砂糖、おろし生姜です。
これを例えば醤油の代わりに焼き肉のタレを使う。
カレー粉を加えてみる。

シナモンやクミンなど香りの強いスパイスを使う。
豆板醤と花椒を使って四川料理風にする──
たったそれだけのことで、料理の手順も手間も変わらないのにまるで別の料理のようにアレンジできちゃいます。

今日、紹介する柚子胡椒焼きもそんなアレンジ料理のひとつ。
九州人が大喜びしそうなフレーバーに仕上がること請け合いです。
【材料】(1人分)
-調理時間:22分-
- 豚ロース(生姜焼き用):100g
- サラダ油(野菜用):4g(小さじ1)
- サラダ油(豚肉用):6g(大さじ1/2)
- 玉ねぎ:1/4個
- ピーマン:半個
- あじしお:適宜
[調味料パート]
- 濃口醤油:9g(大さじ1/2)
- 酒:15g(大さじ1)
- 味醂:9g(大さじ1/2)
[仕上げパート]
- 柚子胡椒:小さじ1/2
- ポン酢醤油:5g(小さじ1)(手持ちがなければ同量の酒でも可)
【作り方】
- [調味料パート]を合わせてよく混ぜます。豚肉を2?3等分して[調味料パート]と合わせ、冷蔵庫に入れて15分ほど漬け込みます。[仕上げパート]も合わせてよく混ぜておきます。
- 玉ねぎ、ピーマンを細切りにします。フライパンにサラダ油(野菜用)を入れて中火にかけ、これに玉ねぎ、ピーマンを加えてあじしおを振り、しんなりするまで炒めます。これを盛り付ける皿に取ります。
- 2.のフライパンを洗わずにそのまま使います。サラダ油(豚肉用)を入れて中火にかけ、豚肉を[調味料パート]ごと加えます。調味料を絡めながら豚肉の両面を焼き、水気がほぼなくなったら火を止めます。これに[仕上げパート]を加えて和えます。これを2.の皿に盛り付ければできあがり。
【一口メモ】
- 生姜焼き用の豚肉を買っておいたのですがそのまま生姜焼きにするのもつまらない。目先を変えたくておろし生姜の代わりに柚子胡椒を使ってみました。ピリッと辛いアクセントが利いてちょっと新鮮です。
- 柚子胡椒は熱を加えると風味が飛ぶので、火を止めてから(または仕上げの直前に)和えるほうが、風味をしっかり残せます。
- あと、柚子胡椒は伸びにくい調味料なのでそのまま混ぜ込むと味にムラができがちです。なので少量の液体調味料で伸ばして使うのがおすすめ。酒や味醂を使っても良いのですが、おすすめはポン酢醤油です。柚子の香りが倍加して食欲を刺激してくれますよ。
- ピリッと辛い方が好みだったので、このレシピでは砂糖は使っていません。甘辛がお好みでしたら[調味料パート]に砂糖を3g(小さじ1)ほど加えてください。

