一日が終わり、人々が家路へと急ぐころ、俺の一日は始まる。
メニューはこれだけ、あとは勝手に注文してくれりゃあ、出来る物なら作るよってのが、俺の営業方針さ。
営業時間は夜十二時から朝七時頃まで、人は深夜食堂って言ってるよ.安倍夜郎原作のドラマ「深夜食堂」の冒頭の語りです。
マスター(兼語り手)の小林薫が格好良かったですね。
タイトルの通り深夜に放送していた番組でしたがそれでも結構な視聴率を取った人気番組でした。
この番組は料理の献立を組む時のヒントになりそうなアイデアが頻繁に出てくるので以前「献立の呪いを祓う① ~料理のレパートリーを増やそう②~」というブログでも紹介しました。ぜひ、併せて読んでみてくださいな。
この店で出される料理はどれもありふれた惣菜。
間違っても「レストラン」なんて小洒落た呼び名の店で出されるようなものは出てきません。
タコさんの真っ赤なウィンナー、猫まんま、お茶漬け、ポテトサラダありふれているのにどれも人の心を動かす味のものばかり。
それはきっと、店を訪れる人達が心の隅に置き忘れた原風景を呼び覚ます味だからじゃないかなと僕は思います。
今のところ、この料理は登場したことがありませんが、寒い夜、ひょいと暖簾を潜って入った店で熱々の煮込みが出てきたら嬉しいでしょうね。
【材料】(4人分)
-調理時間:30分-
- 豚の白モツ:100g
- 人参:1/3本
- 牛蒡:1/4本
- こんにゃく:半丁
- ごま油:少々
- 水:600g
[調味料パート]
- 濃口醤油:18g
- 酒:15g
- 味醂:18g
[仕上げパート]
- 味噌:27g(大匙1.5)
【作り方】
- 白モツは食べやすい大きさに切ります。人参は薄切りにごぼうはささがきにします。こんにゃくは手でちぎります。
- 鍋に1.とごま油を入れて中火で2分ほどしっかり炒めます。
- 2.に水と[調味料パート]を加えてひと煮立ちさせ弱火で15分煮込みます。
- 3.の火を止めて味噌を溶きながら加えればできあがり。味噌は味を見ながら好みで量を加減して下さい。お好みで七味を振って下さい。
【一口メモ】
- 白モツは内臓にありがちな苦みや臭みなどの癖がないので食べやすいです。独特の弾力のある食感も楽しいですね。
- あと、ニラや大根などを加えるのもありです。
- 僕は味噌仕立てが好きなので味噌煮込みにしましたが、醤油オンリーのお澄ましタイプというのもありです。逆にコチュジャンを加えてチゲ風にすると冬は特に温まって良いかも。