おくらのもずくまぶし料理名を書いていて思ったのですが、なんか「あさきゆめみし」みたいなネーミングですね。
ひらがなのみの料理名ってのは何げに珍しい。
けど、正確を期するならこの料理の名前は「オクラのもずくまぶし」と書くべきなのです。
なぜってオクラは日本語ではなく純然たる英語、Okraなのですから。
オクラはアフリカ東北部原産のトロロアオイ科の植物で、エジプトでは紀元前から食べられていたという記録のある歴史ある野菜です。
その名前がそのまま英語に転用されるようになった理由は奴隷貿易に関係があります。
主にアフリカ西海岸からアメリカ大陸に連れて行かれた奴隷たちがオクラの栽培を始めてアメリカ南部を中心に普及していったんですね。
その際、名前がそのまま定着しちゃったという。
日本にやってきたのは幕末の頃だそうですから微妙に新しい。
少なくとも江戸の昔から食べられていた野菜ではないようです。
炒めたり、煮たりもできますが生食でもOKなので手軽な夏野菜として我が家でも暑い季節になるとちょくちょく食卓にのぼります。
トロロアオイ科とはよく言ったもので山芋や納豆と合わせてネバネバの波状攻撃的料理をよく作るかな。
今回はちょっと違った系統のネバネバであるもずくと合わせてみました。
【材料】(1人分)
-調理時間:3分-
- オクラ:4本
- もずくの酢漬け:1パック
- 鰹節:適宜
- いりごま:適宜
- だしの素(昆布だし):小匙1/2
【作り方】
- 小鍋にオクラを茹でる湯(分量外)を沸かします。待っている間にオクラのヘタを切り取ります。
- 湯が湧いたらオクラを投入して1分半茹でます。これを氷水に取って急冷します。
- 急冷することでオクラの緑色が鮮やかになります。色止めという技法ですね。
- オクラを小口切りにしてもずく、だしの素と合わせてよく和えます。鰹節、いりごまを振りかければできあがり。
【一口メモ】
- 夏バテ気味の体をしゃっきりさせてくれる一杯です。酢のパワーの凄さを改めて感じさせられました。
- もずくの酢漬けは3パック100円くらいで売られている便利アイテムですが、量がいささか物足りません。なのでこんな風に野菜と和えることでボリュームアップするといっぱしの小鉢料理に成り上がりますよ。
- 風味のポイントはだしの素。出汁が利いているだけで味が引き締まります。鰹節を振りかけるので昆布だしをチョイスして合わせ出汁風に仕上げてみました。
- オクラは生食でもイケますがさっと湯通しすると苦味が和らいで食べやすくなります。レンチンするレシピも見かけますが火が通り過ぎて食感を損なうのでオススメしません。