「……そう、雪ノ人って言うんですって」
皿を洗いながらユキノちゃんが香山君と話している。
串の焼き加減を確かめながら聞くともなしに俺はその話を聞いていた。
2015年に短編小説の公募に応募した拙作の書き出しです。
賞は逃したものの千作以上の応募作の中から50作の最終選考に残ったので一定の成果はあったかなと自画自賛!
で、落選してすぐ推敲を兼ねて辛口で知られる小説の合評サイトに投稿してみました。
いろいろな意見を戴いたのですがその中にこんなコメントがありました。
「僕はユキノちゃんが最初店の客かと思ってしまいました。そういった説明が不足していると思います」
……。
いやさすがにそれは理不尽なツッコミでは?
「皿を洗いながら」って書いてあるじゃん。
そんな客はいないっしょw
これは流し読みされたなぁと苦笑しました。
ネットの感想投稿掲示板を読んでいると明らかにコメントした人の勘違いや読み込み不足が原因と思われる理不尽なコメントをしばしば見かけます。
たとえば2024年夏アニメの「小市民シリーズ」の第一話。
ヒロインは1年に1度しか販売されない春季限定の苺タルトを売り切れ前に無事購入。
意気揚々と牛乳を買いにコンビニに寄ったのですがそのわずかな時間に自転車を盗まれてしまいます。
しかも前かごに入れてあった苺タルトは地面に放り投げられて無残な姿になっていました。
そのシーンに関する掲示板のコメントに
「いやそこまで大事な苺タルトなら店に持って入るでしょ。自転車の前かごに置きっぱにするとかありえない」
みたいなのがいくつもありました。
……。
いやいやいや、そのシーン本当にちゃんと観た? って言いたくなりました。
まず彼女は同級生を連れてケーキ屋さんに行きタルトを買ってもらったのでタルトは2個ありました(限定品なので1人1個しか売ってもらえないスーパーの卵方式だったのです)。
で、彼女が自転車を降りてコンビニに入るカットがあるのですがしっかりとタルトの箱が映っています。
このタルトは苺が盛り盛りで通常のタルトよりずっと背が高くて箱の高さも相当なもの。
箱を2個積むと前かごの2/3以上を占める嵩があるのがわかります。
こんなかさばるものを店に持って入ったら両手が塞がって買い物どころではなくなってしまいます。
それに不用意に運べば箱の中でタルトが動いて崩れるかもしれません。
レジ袋的なものがあればそれに入れて手首に吊るすスタイルで持ち運べるかもしれませんがスイーツをこよなく愛している彼女が箱を水平に保てなくなるかもしれないリスクを冒してまで袋に入れて手首にひっかけて歩くなんてことはしないでしょう。
更にしかも彼女の目的は牛乳をかうだけ。
1分かそこらで済む用事を済ませる間にも自転車が盗まれるかれるかもしれない──
と用心しろよとでも?
それはやはり理不尽が過ぎるコメントだと思います。
過日、思い付きで茄子を使ったこんな新作料理を試作しました。
作った瞬間に思い付いた料理名は「大阪風茄子」。
何がとは言わないけれど「大阪風」じゃん!
えと、このネーミングについて「ええ、どこが?」というツッコミはなしで。
それは「理不尽なツッコミ」だと思うので異論は認めませんw
【材料】(1人分)
-調理時間:5分-
- 茄子:1本
- 揚げ油:適宜
[調味料パート]
- お好み焼きソース:適宜
- マヨネーズ:適宜
- 青のり:適宜
- かつお節:適宜
【作り方】
- 揚げ油を180度に温めます。待っている間に茄子のがくを取り横半分に切って更に6つ割りまたは8つ割りにします。
- 揚げ油が温まったら茄子を投入して2分素揚げし、かす揚げで掬って油をしっかり切ります。これを盛り付ける器に移します。
- 茄子が熱いうちに[調味料パート]をお好み焼きの要領でかければできあがり。
【一口メモ】
- 何も説明されなくてもなんとなく大阪風! って思っちゃう料理です。やっぱ大阪ってこういうイメージなのかな。
- 基本はお好み焼きの生地を茄子に置き換えた料理なのでお好み焼きで使うアイテムならなんでも合います。チーズ、紅生姜、天かす、キムチなどと和えるのも良し。豚肉やシーフードミックスを炒めて合体させるのも良し。変わり種なら納豆、餅、目玉焼きと合わせるのもありかな。
- 悪乗りアレンジとしては市販のミートソースをかけてイタリア風茄子。トマトケチャップとマスタードをかけてアメリカ風茄子なんてのはどうでしょう。想像を膨らませていろいろ楽しんでみてください。