冬の料理の醍醐味といえばなんといっても鍋!! 僕の実家でも冬にはよく鍋料理が登場しました。
鍋料理は僕も大好きでしたが、水炊きであれ、すき焼きであれ、僕の大嫌いなあの野菜が必ず投入されるので閉口した思い出あります(母上の好みだったんだろうなぁ)。
その天敵の名は『春菊』。だって、苦くて、えぐくて、まずいんですもん(春菊好きの人がいたらごめんなさい)。
時代はずっと下って約40年後の横浜。駅傍の行きつけの居酒屋に顔を出したら今日のお品書きに『春菊のおひたし』というのがありました。ほうれん草ならまだしも何を酔狂なと思ったのですが、年を経て僕の嗜好が変わっているかもしれないし、酒肴として食せばあの苦みも楽しいかもしれないと思い、頼んでみたのです。
ところが、苦くない──いや、むしろ旨い。あんまり不思議だったのでご主人に作り方を聞いちゃいました。種明かししてもらうと拍子抜けするほど簡単なことだったのですが目から鱗が落ちる思い。
さっそく、八百屋で買って帰って作ってみました。
【材料】(2人分)
-調理時間:5分-
- 春菊:半束
- 麺つゆ:適宜
- かつお節:適宜
【作り方】
- 春菊は茎と葉に分けざく切りにします。
- 小鍋に湯を沸かし、茎を3分ほど湯がいて冷水に放ちます。葉はしゃぶしゃぶの要領で箸で挟んだまま10秒ほど湯がいて冷水に放ちます。
- 2.の水気をきっちり絞り、麺つゆ、かつお節で和えればできあがり。
【一口メモ】
- ポイントは葉を茹でる時間を10秒程度とごく短く済ませること。ゆで時間が長くなると苦みが強くなります。逆に茎はしっかり茹でて柔らかくしましょう。
- ほうれん草より香りが強く鮮烈な風味のお浸しになります。見た目はほうれん草とあまり変わらないのでそっと出して家族を驚かせるのも一興^^;
- お好みでごまを和えても美味しいです。白ごまで和えれば「胡麻和え」、黒胡麻で和えれば「胡麻よごし」になります。
- 春菊の葉は生でも食べられます。苦みが苦手な方は茎だけ茹でて和えるのでもOKです。