5月にテレ東系列で「シェフは名探偵」というドラマが始まったと聞きました(うちはテレビがないので観れてはいないのですが
)。
原作は近藤史恵の「ビストロ・パ・マル」シリーズ。
小さなビストロに謎含みな悩みを抱えたお客様がやってきてその謎を店の主人が解き明かすというスタイルのミステリーです。
長編作はなくて短編連作の形式になっています。
料理に関する知識や描写がしっかりしていてお店の雰囲気も素敵で一時期ハマりました。
その中の1話「錆びないスキレット」に本筋とはあまり関係がないのですが料理にハマっている男性の話が出てきます。
とても凝り性でありきたりの料理では飽き足りず、凝った食材や高価な食材のレシピを探してきては作ろうとするので困っている
と奥さんがこぼします。
いわゆる形から入るタイプの人なんですかね。
レシピに書かれている材料や道具はきっちり全部揃えてから作るのだそう。
そのくせ、そんな変わった食材は他に使い道がなくて残った食材をだめにしてしまうこともしばしば。
買ってきた道具も一度使ったきりでホコリを被っていたりするのだそうです。
けど、誰しも料理を始めた頃は程度の差こそあれそういうことってあると思います。
レシピにそう書いてあるんだからまずはその通りに作らなきゃいけないんだという思い込み。僕も覚えがあるなぁ。
けど、何年も料理をやっているとだんだん気づくのです。
「わざわざ買ってこなくても家にあるもので代用して良いんじゃないかな」って。
ランチにパスタが食べたくて「ボンゴレ・ビアンコ」とか良いよなぁと考えていたのだけれど冷蔵庫にアサリはなし。
ふと、チルドの中に竹輪があることに気づいて……こんな料理を作ってみました。
【材料】(1人分)
-調理時間:10分-
- スパゲティ:100~120g
- 竹輪:2本
- にんにく:ひとかけ
- 鷹の爪:半本~1本
- オリーブオイル:12g(大匙1)
- 塩:1g(小匙1/6)
- 白ワイン:30g(大匙2)
- ドライパセリ:少々
[茹で汁パート]
- 塩:7g
- 水:600g(カップ3)
【作り方】
- [茹で汁パート]を鍋に入れて沸かしスパゲティを茹でてパッケージに記載の湯で時間-1分茹でます。
- 1.をやっている間に竹輪はオーブントースターで5分ほどかけてこんがり焼色が付くまで焼きます。これを5mm厚の小口切りにします。並行してにんにくはスライスしておきます。鷹の爪は小口切りにしておきます。
- フライパンににんにく、鷹の爪、オリーブオイルを加えてごく弱火にかけ軽く焼き色が付くまで炒めます(焦がさないよう注意)。
- 竹輪を2.のフライパンに入れ30秒ほど炒め白ワイン、塩を加えて蓋をし、弱めの中火で3分酒蒸しにします。
- 茹で上がったパスタの水気を切り、4.のフライパンに投入して中火で30秒ソースを絡ませながら炒めればできあがり。お皿に盛ってパセリを振って戴きます。
【一口メモ】
- ひとくち食べて「なにこれ美味しい」と声を上げちゃいました。こんがり焼けた竹輪は元々アサリと合うよう考案されたソースと相性バッチリ。本家ボンゴレ・ビアンコに負けない美味しさです。
- このレシピの段取りポイントは「パスタを茹でる」、「竹輪を焼く」、「それ以外の食材を切って炒める」を同時並行で行うこと。そうすればお湯を沸かす時間+パスタを茹でる時間、約10分で戴きますができます。
- トリビアをひとつ。パスタの茹で加減についてアルデンテ(芯が少し残るくらいの茹で加減)が良いといわれます。けど、あれはアルデンテの状態で食べるのがオススメという意味ではありません。茹で上がりがアルデンテであれば皿に盛って口に入れる頃には芯まで火が通っているので美味しいですよという意味だったりします。
- しめじなどきのこ類を炒め合わせても美味しいですよ。あと、青のりを振りたくなるなぁ。