子供の頃、僕は塩鮭を食べた記憶がほとんどありません。
母は健康志向な人だったので子供に与えるには塩分過多とでも考えたのかなと思っています。
僕の持つ鮭のイメージ、原風景は年末のあいさつ回りにぶら下げて行く新巻鮭です。
現物はずいぶん長じてから市場で見かけたのが最初だったと思うのですがサザエさんか何かを見てそういう季節の風物詩があるんだと知っていました。
なんか高級そうな食べ物だけどんな味がするのかなと興味津々だったのですが単なる塩鮭だと知ってちょっとがっかりしたなぁ。
そもそもあんなビッグサイズの塩鮭をもらったら毎日おかずは塩鮭になっちゃうじゃんとか、いらん心配をしていた気がします。
けど、新巻鮭をぶら下げて師走の道をせわしなく人が歩いていた時代は律儀に切り身にして焼いて食べていたんでしょうね。
長らく料理をやっていると塩鮭って意外といろいろなアレンジが利く便利なアイテムだと知りました。
今あの新巻鮭を戴いたなら少し切り取ってこんな小洒落たパスタ料理にアレンジ──なんてことをしそうな気がします。
【材料】(1人分)
-調理時間:10分-
- スパゲティ:100~120g
- 塩鮭(甘塩):1切れ
- エリンギ:1本
- オリーブオイル:4g(小匙1)
[あんパート]
- 水:120g(120ml)
- 中華スープの素:2g
- オイスターソース:6g(小匙1)
- ホワイトペッパー:少々
- 水溶き片栗粉:6g
[ゆで汁パート]
- 水:600g(カップ3)
- 塩:7g
【作り方】
- 鍋に[ゆで汁パート]を入れて強火にかけひと煮立ちさせます。これにスパゲティを加えてパッケージに記載された時間-1分茹でます。
- 1,をやっている間に塩鮭は皮を剥ぎます。エリンギは食べやすい大きさに切ります。フライパンにオリーブオイルを入れて中火にかけ身と皮を入れて両面焼き色が付くまで焼きます(皮はパリパリになった時点で先に取り出します)。
- 鮭を取り出してエリンギを加え軽く焼き色が付くまで焼いてこれも取り出します。鮭は骨を取りながら粗く身をほぐします。皮はキッチンバサミで粗みじん切りにします。
- 3.のフライパンに[あんパート]の水溶き片栗粉以外を合わせてひと煮立ちさせ鮭とエリンギを加えて1分煮ます。これに水溶き片栗粉を2、3回に分けて加えとろみを付けます。
- 茹で上がったスパゲティをざるに揚げて湯を切り皿に盛ります。これに4.のあんをたっぷりかけて皮を散らせばできあがり。
【一口メモ】
- 鮭の風味満点のパスタ料理です。上に散らしたパリパリの皮の食感も楽しい。あんかけにしてあるのでソースが麺に絡みやすいのも良い感じですよ。
- 塩鮭は甘塩を使うのがおススメ。塩がきついものを使う場合は水にしばらくつけて塩抜きしてください。あと、鮭に味が付いているので[あんパート]
- の調味料は控えめにしましょう。
- 本格イタリアンのパスタソースは手間ひまかかるものが多いのですがこれならパスタを茹でている10分くらいで仕上げられますので忙しいランチタイムのまかない料理にもぴったりです。