お好み焼きはおかずになるか?なんてワードをちょいちょいネットで見かけます。
主として「大阪人はお好み焼きをおかずにして白ご飯を食べるらしいぞ」というディスリ・ネタで見かけるワードなのですかね。
確かに関西のお好み焼き屋のメニューには定食として白ご飯、お好み焼き、味噌汁がセットになったものが載っていたりします。
他の地方ではお好み焼きは主食として単品で食べるのが当たり前と考えられているので驚くらしい。
似たようなネタに「おでんはおかずになるか?」なんてのもあります。
世の中には「○○は単品で食べるもの」と暗黙の了解で決まっている料理があるらしい。
洋食の世界で言うとパスタが正にそれだと思うんですよね。
スパゲティの専門店のメニューを見ると多彩なソースのパスタ料理が並んでいるのですが基本は単品で注文する想定でセットを選ぶとサラダとスープが付いてきたりします。
どちらの場合もパスタ料理が単体の主役でサラダやスープはあくまで添え物的な扱いです。
本場イタリアの人たちはこれを見ると驚くらしい。
彼らにとってパスタ料理は肉料理や魚料理同様あくまでも料理のひとつ。
コース料理では前菜とメインディッシュの間に出される「一の皿(プリモ・ピアット)」と呼ばれる位置づけでそれ単体で食べるという発想がないらしい。
顧みて僕ら日本人は短い昼休みにコース料理を食べるという発想がないのでパスタを主食扱いして単品で食べるのに抵抗がありません。
この辺はホームとアウェイにありがちな文化の温度差というやつかもしれませんね。
伝統を重んじるホームと違って伝統をそもそも知らない僕らパスタ・アウェイ勢はイタリア人を「ありえねぇ」と言わしめるパスタの食べ方を他にもしているかもです。
今ではすっかり定着しているスープ・スパゲティもどうやら日本生まれらしい。
イタリア人が見るとなんで「なんでソースじゃなくてスープにロングパスタが浸かっているんだ」と思うらしい(ショートパスタ入りのスープはイタリアにもあります)。
ましてやそのスープをお茶漬け風に啜るこんな料理を見たら……「パスタはスープの具材になるのか?」なんて思っちゃうかもしれませんね。
【材料】(1人分)
-調理時間:16分-
- スパゲティ:100~120g
- 塩鮭:1切れ
- 刻み葱:適宜
[出汁パート]
- 鰹出汁:200g(カップ1)
- 酒:7.5g(大匙1)
- 蕎麦の返しまたはめんつゆ:小匙1
[パスタの茹で汁パート]
- 水:600g(カップ3)
- 塩:6g(小匙1)
【作り方】
- 鮭を魚焼きのグリルで皮を上にして8分焼き、ひっくり返して3分焼きます。皮を剥がして粗く身をほぐし骨を取ります。皮は耐熱皿に入れて電子レンジの500ワットで1分チンしてカリカリにします。これをキッチンバサミで粗く細切れにします。
- 1.の工程が3分経過したら[パスタの茹で汁パート]を鍋に合わせて強火にかけひと煮立ちさせます。スパゲティを加えてパッケージに記載の時間-1分茹でざるに揚げて湯切りします。
- 2,と並行して[出汁パート]を小鍋に合わせて中火にかけひと煮立ちさせて火を止めておきます。
- 深皿にスパゲティを盛り付け鮭の身を載せます。3.を温め直して熱々の状態で回しがけ鮭の皮と刻み葱を散らせばできあがり。
【一口メモ】
- これは完全に和食じゃんと思わしめるパスタ料理です。けど、意外と違和感なく楽しめるから不思議。スパゲティって風味が淡白でどんな味付けにも馴染むんだなと改めて再認識させられました。
- まんま鮭茶漬けのご飯をパスタに置き換えた料理です。なのでパスタを白ご飯に置き換えれば元の鮭茶漬けとしても楽しめますよ。
- 同様に和蕎麦を使っても美味しく作れます。その日の気分に合わせてランチタイムを楽しんでください。