後に料理研究家として活躍されるバーバラ寺岡さんは波乱万丈の半生を送られました。
1945年3月、ハンガリーのブタペスト生まれ。
父は日本人、母はハンガリー人のハーフ。
父はソビエトでの抑留を経て日本に強制送還。
母子はハンガリーに取り残されました。
父と再開したのは8年後。
その後、彼女は日本にやってきます。
日本に来て町であるものを見かけた彼女は恐怖します。
「あんなものが店に並べられて売られている。それも山盛り……」
ま、あれを知らない外国人の多くが同じ勘違いをするかもしれませんね。
その「あれ」とは味噌。
ま、何と勘違いしたかは容易に想像が付きますが^^;
味噌は辛味を出す調味料ながら塩とも醤油とも違った特徴があります。
特に火を入れた時の良い香りは他の調味料では出せません。
今日はお昼に炒飯が食べたいなと考えていたときのこと。
そういえば炒飯好きの間では「塩派」と「醤油派」に分かれるみたいなことを聞いたことがあるけど、味噌味の炒飯って聞いたことがないなと思い至った次第。
ということで、戦後間もない日本にハンガリーからやってきた少女を恐怖させた調味料で炒飯を作ってみました。
【材料】(1人分)
-調理時間:10分-
- ご飯:1膳分
- 卵:1個
- 豚ミンチ:50g
- 玉ねぎ:1/4個
- ごま油:12g(大匙1)
[調味料パート]
- 味噌:15g(大匙1弱)
- 濃口醤油:6g(小匙1)
【作り方】
- 玉ねぎはみじん切りにします。卵は丼に割り込んでよく溶きほぐしておきます。
- 中華鍋かフライパンに胡麻油を入れて煙が立つまで強火にかけます。これに卵を投入してざっとかき混ぜ半熟になったら丼に戻します。
- 2.の丼にご飯を加えてよく和え中華鍋に戻してパラパラになるまで炒めます。一旦これを皿に取ります。 ※家庭用のコンロは火力が弱いので先に卵とご飯を火にかける前にしっかり和えるのがコツです。
- 3.の中華鍋にミンチと玉ねぎを入れて肉の色が変わるまで炒めます。3.のご飯を戻して[調味料パート]を加えてよく混ぜながら炒めればできあがり。
【一口メモ】
- 香ばしさで言えば塩、醤油より頭抜けて美味しいです。なんか焼き味噌のおにぎりを食べている気分。なんで今まで思いつかなかったんだろうと不思議になるくらい。
- 味噌は伸びにくい調味料ですので工程4.ではしっかり混ぜましょう。でないと味が偏ってやたら濃い部分ができちゃいます。
- 玉ねぎの代わりにニラを使うと更に中華っぽい料理になりますよ。あと、粉山椒を振ると風味がぐんとアップします。