2022年春アニメに「であいもん」という作品がありました。
京都にある老舗の和菓子屋を舞台にした人間ドラマです。
原作が角川のヤングエースに連載されているコミックということもあってアニメ化されたようですが、ほっこりしたテイストといい、どちらかというとNHKの朝ドラでやりそうな題材の作品でした。
タイトルのであいもんという言葉は京言葉で、「食材同士が合わさることでお互いの良さを引き出す、取り合わせの良い食べ物」と言ったほどの意味だそうです。
主人公は和菓子屋を飛び出して東京でバンド活動をしていたお調子者でちょっとおっちょこちょいな青年ですが店が預かっている小学生の生真面目な女の子とは反目しあいながらもなんだかんだ言って良いコンビ。
そういった人と人の関係性を端的に表した言葉だと思います。
料理で言えば、ビールに枝豆。
餃子にラーメン。
トンカツに千切りキャベツ……
なんて書き連ねると原作の雰囲気ぶち壊しですが僕の脳内ではそんな取り合わせばかりが思い浮かんじゃいますw
日本人にはまだまだ受け入れがたいようですが肉料理に添えられている生パセリなんかも口内をさっぱりしてくれる効果がありますのでヨーロッパの人たちからすると十分であいもんといえるでしょう。
そんなであいもんとは真逆でそれ単品で料理として完成していると思えるのに更に何かを加えちゃうという料理もあります。
たとえばチキン南蛮。
そのまま食べても美味しい鶏のから揚げをわざわざタレをかけてタルタルソースを更に追い足すなんて……
でも、美味しい。
たとえばクリームソーダ。
ソーダ水だけでもぜんぜん美味しいのに更にアイスクリームを追い足すとは……
でも、美味しい。
そして「あんかけ炒飯」。
いったい誰が炒飯にあんをかけようなんて考えたのでしょう。
その発想力に驚きます。
「完成していると思える料理に更に何かを加えちゃうという料理」──それはであいもんとは対極にあるように見えて実は新しいであいもんを模索しようとしている料理なのかもしれません。
【材料】(1人分)
-調理時間:12分-
- ご飯:1膳分
- 卵:1個
- サラダ油(A):12g(大匙1)
- 塩、ブラックペッパー:少々
- 市販のパスタソース(明太クリーム):1人分
- バナメイ海老:数尾
- サラダ油(B):4g(小匙1)
[炒め調味料パート]
- 酒:15g(大匙1)
- 塩、ブラックペッパー:少々
【作り方】
- バナメイ海老は殻を剥いておきます。卵はよく溶いておきます。
- 中華鍋にサラダ油(A)を入れて強火にかけます。煙が立ってきたら卵を加えてさっとかき混ぜ、ご飯を加えて手早く和えながら炒めます。これに塩、ブラックペッパー:少々を加えて軽く味を付けます。これをお皿に盛ります。 ※洗い物が増えちゃいますがお茶碗などに詰めて型抜きするとビジュアルが良くなるのでテンションが上がりますよ。
- 2.の中華鍋にサラダ油(B)を加えて中火にかけバナメイ海老を加えて軽く色が付くまで炒めます。これに[炒め調味料パート]を加えて蓋をし、1分蒸し焼きにします。蓋を取ってパスタソースを加えて軽く煮立ってきたら火を止めます。
- 2.の炒飯に3.をたっぷりかければできあがり。
【一口メモ】
- やっぱりパスタソースはご飯と相性が良いと再認識させてくれる一皿です。パラパラに炒めた炒飯に明太子ベースのソース、そして海老。こんなの美味しくないはずがない。
- 炒飯はあくまでパラパラ系がおススメ。しっとり系だとちょっとくどい味になります。
- 市販のパスタソースにはわりとしっかりした塩味が付いているので炒飯、海老の下味に使う塩は控えめに加減してください。
- 海老の代わりにベビー帆立を使っても美味しいですよ。