2018年の冬アニメに「ラーメン大好き小泉さん」という作品がありました。
コミックスが原作でクール美人な女子高生の小泉さんがただひたすらラーメンを食べまくるというお話でした。
実在するラーメン屋さんが多数登場してそのうんちくも楽しかったな。
同作のエピソードで道端に行き倒れていた小泉さんをクラスメートが助けるというお話がありました。
行き倒れていた原因はお目当てのラーメン屋さんの定休日を勘違いしていて行ってみたら閉店。
空腹のあまり倒れてしまったのだとか……
「って普通倒れんやろ」
というツッコミはなしでw
小泉さんを自宅に連れ帰ったクラスメイトはそんな彼女のために袋入りラーメンをいろいろアレンジして振舞います。
「お店のラーメンみたいにはいかないけど」
と申し訳なさそうに言うクラスメイトに小泉さんはこう言い放ちます。
「店ラーメンと家ラーメンの魅力はまったく別物。どちらが美味しいかの議論はまったく無意味です」
この言葉、僕にはなんか刺さるものがあって今でも印象に残っています。
食品メーカーのたゆまぬ研究開発の成果と言うべきか昔はお店でしか食べられなかった料理が手軽に家で食べられるようになりました。
ラーメン然り。
カレーライス然り。
そして丼物然り。
けどやっぱりお店でないと食べられない味ってあるよなぁと思っていたのですがこのセリフは
「逆もまた真なり。家でしかできない楽しみ方もあるんだよ」
と僕に教えてくれました。
例えば丼物はご飯に何を載せたってありと言えばありですがあまりにジャンクなものや貧相なものはお店では出せません。
けど家でなら昨夜のおかずの残りを温め直してご飯に載せ「残り物丼だよ」と言って出してもそれほど文句は言われないでしょう。
むしろ目先が変わって喜ぶ家族だっているかもしれません。
この丼もそれに相通じるものがあると思います。
鶏の内臓を炒めたものが載った丼物ですが店で出しても客からは敬遠されて人気が出なさそう。
それ以前に原価が安いので皿単価が上がらず商売にならないかもしれません(推定原価はご飯込みでも100円くらいなのです)。
けど家で作る丼物なら全然あり。
むしろお財布に優しいと喜ばれそうです。
それにね……実はこれ見た目に反してめっぽう旨いのです。
【材料】(1人分)
-調理時間:9分-
- ご飯:1膳分
- 鶏ハツ(心臓):100g
- 茗荷:半本または白ネギの白いところ4cm分
- バター:6g(大匙1/2)
- 練り梅:大匙1
[タレパート]
- 赤ワイン:10g(小匙2)
- 濃口醤油:9g(大匙1/2)
- 味醂:9g(大匙1/2)
- 酒:7.5g(大匙1/2)
- オイスターソース:6g(小匙1)
- 砂糖:3g(小匙1)
- おろしにんにく:ひとかけ分
- 一味唐辛子:1振り
【作り方】
- 茗荷は千切りにします。白ネギを使う場合は千切りにして5分水(分量外)に晒してざるに揚げ水気を切っておきます。鶏ハツは4等分します。[タレパート]を合わせておきます。
- フライパンにバターを入れて中火にかけます。これに鶏ハツを加えて2分炒めます。
- 2.に[タレパート]を加えて絡めながら水気がほぼなくなるまで炒めます。
- 丼にご飯をよそい練り梅を加えてよく混ぜます。上面に3.を盛り付け茗荷または白髪ねぎをちょんと載せればできあがり。
【一口メモ】
- バターの香りに濃厚な醤油ベースの甘辛は最強のコンビネーションです。鶏ハツは内臓の中でもクセがないのですいすい箸が進みますよ。
- 具材が濃い味なのでご飯には自家製の練り梅を混ぜ込んでさっぱり梅ご飯にしてあります。具材を食べるとさっぱりした梅ご飯が欲しくなる→梅ご飯を食べると濃い味の具材が欲しくなるという無限ループにドはまりしちゃうかも。
- 具材はちょっと洋風に寄せたくてバターに赤ワインを使った赤ワイン煮風に仕上げています。和風にしたい場合はバターの代わりにごま油を赤ワインの代わりに日本酒を使ってください。
- 鶏ハツは100g70~80円が相場です(2024年夏現在)。普通のお肉より安めなのでお財布に優しい。ボリューミーな丼が食べたい時は特におススメです。