僕は虚弱な子供で年中、何かしら病気をしておりました。そのせいか、よく母はお粥を作ってくれていた記憶があります。
母が作ってくれるお粥は卵がゆ。
当然、味付けは薄く子供心にいやもうちょっと味のついたものが食べたいぞなんて生意気なことを思っておりました。
粥はお米が日本に伝わった紀元前1世紀ころにほぼ同時発生した料理です。
ご飯は炊くと硬くなるのでそれを美味しく食べる工夫から生まれたんじゃないかと僕は睨んでいます。それがいつしか病人が食べる定番料理になっていったと。
それ以外でもお粥は離乳食や精進料理のアイテムとして欠かせません。
なんだかんだいってお腹がすくからボリューム感が欲しくなるんだろうな>精進料理。
近年ではダイエット食としても注目されていますね。
ということで意外に病人以外でも需要があるお粥ですが2000年前ならいざしらず舌のこえた21世紀の未来人にとっては味付けも重要な要素。
なんかお料理としても工夫したくなるのが人情です。
季節の変わり目からか唐突に高熱を発してしまいまして熱は一晩で下がったのですが食欲がイマイチ。
なんか胃に優しい和風のものが食べたい。というセルフリクエストからこんな一杯を作ってみました。
【材料】(1人分)
-調理時間:5分-
- ご飯:1膳分
- トマト缶(ダイスカット):100g
- 水:200g(カップ1)
- 蕎麦の返しまたはめんつゆ:大匙1
- 鰹節:ひとつまみ
- 生姜:ひとかけ
- セロリの茎:5cm
[仕上げパート]
- 粉山椒:ひとふり
【作り方】
- 生姜とセロリはあらみじん切りにします。
- [仕上げパート]以外を小鍋に入れてひと煮立ちさせ蓋をして弱火で3分煮込みます。 ※吹きこぼれに注意
- 2.を器によそい[仕上げパート]を振ればできあがり。
【一口メモ】
- ヴィジュアルは洋風に見えますがしっかり和風の味付けです。鰹節の風味が鼻をくすぐり、醤油の味が口に広がれば日本人に生まれた幸せさをしっかり感じられますよ。
- できればだしの素ではなく鰹節(ミニパックのやつが便利)を使って一緒に煮てください。風味が断然違います。
- 生姜、セロリ、山椒が良いアクセントになっています。手持ちがあれば実山椒など加えると更にピリッとした味が楽しめます。
- お好みで溶き卵を入れると栄養価がぐんと上がります。病み上がりにはオススメ。