江戸の料理屋を舞台にした時代小説『みをつくし料理帖』によると、江戸時代、アブラナは専ら菜種油の原料として栽培されていたので、菜の花を食べるなんて、酔狂なお大尽の贅沢な遊びでもなければあり得ないことだったようです。
時代が下るにつれて大量栽培も可能になり、菜種油の需要も減り、食用になっていったようですね。
くっきりとした葉の緑に鮮やかな黄色い花、桜の花びらと並んで菜の花は春を目で楽しませる季節の風物詩だと思います。
このサラダはそんな菜の花に赤い海老をプラス。
さらにミモザに仕立てた卵の黄身が彩りを添える目で春を楽しむ一品です。
【材料】(2人分)
-調理時間:15分-
- 菜の花:半束
- むき海老:10尾くらい
- 卵:1個
[ドレッシングパート]
- 濃口醤油:12g(小匙2)
- 味醂:6g(小匙1)
- オリーブオイル:8g(小匙2)
- レモン果汁:5g(小匙1)
- ブラックペッパー:少々
【作り方】
- 卵は固ゆでにして白身と黄身に分けます。白身は粗い乱切りに、黄身は裏ごしにします。
- 菜の花はざく切りにします。小鍋に湯を沸かして茎は3分、葉は1分茹で冷水に入れて急冷します。ついでに剥き海老を一緒にボイルします。 ※急冷することで鮮やかな緑が褪せるのを防ぎます。
- [ドレッシングパート]を合わせてよく混ぜます。菜の花の水をぎゅっと絞ってよく和えます。
- 3.をボウルに盛って、海老と卵を盛り付ければできあがり。
【一口メモ】
- まず見た目で春を楽しめる料理だと思います。レモンを使ったドレッシングの爽やかな風味もなかなか楽しいです。
- 卵の黄身をミモザにすることで菜の花に見立てております。裏ごしはちょっと面倒くさいですが綺麗な仕上がりのため頑張りましょう。
- 海老に味を付けていませんので3.の工程で一緒に和えるかトッピングに使うなら菜の花と一緒に口に入れるようにして下さい。
- ドレッシングにはレモンを使っていますが風味の良い柑橘系なら何でもありです。定番の柚子や沖縄のシークァーサーを使っても面白いかもです。