肉の味がそもそも違う!もしも、中世ヨーロッパの人々が今の料理を食べたらそういうでしょう。
当時、肉を食べたければ狩りに出かける必要がありました。
森や山に住んでいる野生の動物を狩って捌いて調理する。
いわゆるジビエですね。
なので供給は安定しておらず「今日は何も獲れなかった」なんて日は寂しい夕飯になったことでしょう。
そして野生の動物はいろいろなものを食べていますから何より臭みがあったと思います。
動物を育てて食用にするいわゆる牧畜が考案され発展していく過程で飼料に工夫がなされ「○○だけで育てたら臭みがなくて美味だった」といった風にノウハウが蓄積されていって今に至っているわけです。
同じ肉料理を作ったとしても肉本来の旨味がそもそも違っていることでしょう。
豚汁の発祥には諸説あるそうですが日本海軍がポークカレーを作る際にカレーの代わりに味噌を使ったのが最初なんてのもあるそうです。
なら、逆に遡行して味噌を控えてカレーを加えた汁物にしたら……そんな発想でこの料理は生まれました。
この料理ならジビエだった頃の豚肉を使っても臭みがかなり抑えられるんじゃないかな。
【材料】(2人分)
-調理時間:15分-
- 豚バラ肉スライス:150g
- 根菜類:大根、人参、蓮根、牛蒡など
- バター:10g
[スープパート]
- かつおだし:400g(カップ2)
- 味噌:27g(大匙1.5)
- 酒:15g(大匙1)
- 味醂:18g(大匙1)
- 濃口醤油:6g(小匙1)
- カレー粉(フレーク):大匙1~1.5(味を見ながら足していきます)
【作り方】
- 豚肉と根菜類は食べ易い大きさに切ります。鍋にバターを入れて中火にかけ半ば融けかけたら豚肉、根菜類を加えて肉の色が変わるまで炒めます。
- 1.に[スープパート]を加えてひと煮立ちさせアクを取ります。蓋をして弱火にし、10分煮込めばできあがり。
【一口メモ】
- カレーの効果で体はポカポカ。冬にオススメの一杯です。バターの風味が利いてコクがあるのも嬉しい。
- 仕込みさえすれば後はほったらかしのお手軽スープです。夕飯の拵えの時は最初に取り掛かって煮込みながら他の料理を作りましょう。
- 豚肉バラ肉はあればブロックがオススメ。ちょっと厚めに切って使うとめっちゃリッチな気分に浸れますよ。