日本料理の基本は一汁三菜(白いご飯、汁物以外に主菜一皿と副菜二皿)と言われますが歴史を紐解くと必ずしもそうではないようです。
少なくとも鎌倉時代まで遡ると日常の食事は一汁一菜(ご飯、汁物、おかず1品)が標準的で一汁三菜はお客様をもてなす時など特別豪華な食事の時だけだったみたい。
だから一汁三菜が当たり前の今の僕らは栄養過多だなんて言われるんですよね。
とは言え一汁三菜で長く暮らしてきただけあってその構成は相応に洗練されていて栄養学的に見ればそれぞれの皿の役割も決まっています。
- ご飯:炭水化物の補給。空腹感の解消
- 主菜:主としてタンパク質の補給。
- 副菜1:主菜に不足している栄養素の補給
- 副菜2(香の物):ビタミン等ミネラル系の補給
- 汁物:ご飯やおかずを食べやすくする。水分補給。
特に汁物は咀嚼しなくても飲めるので食欲不振の際の栄養補給も担っています。
おかずを何品にするかは人によりまた家庭によって変わりますが僕ら日本人が献立を考える時は無意識にこの構成(ご飯+汁物+おかず何品か)を軸に考えることが多いです。
ところがこの一汁三菜の発想って食事が和食であることを前提としているんですよね。
食の多様化でいろいろな国の料理を食べるようになった今、この発想がそぐわない局面が出てきます。
例えば「メインにカレーライスを据えて一汁三菜の献立を組みなさい」なんて課題を与えられたらどうしましょうか。
カレーに合うおかずって何?
てか、カレーライスにおかずはいるの?
ご飯にかかっているカレーが半ば液状物なのに更に汁物を付ける?
などなど。
いろいろ悩ましいです。
特にスパイスに合う皿という課題についてはそれなりにスパイスに関する知識と経験がないとなかなか組めるものではありません。
昭和の昔ならそこで手詰まりになって素っ頓狂な、あるいはとってつけたような献立になってしまっていたかも。
けど、令和の今はネットという強い見方があります。
過日、カレーかつ丼というスパイシーな料理を作ったのですがスープをどうするかで悩んでしまいました。
僕は無駄な抵抗はしない主義なので、すぐにGoogle大先生に相談。
とあるサイトでこんな料理を見かけてそのレシピをアレンジしてみたのでメモしておきます。
【材料】(1人分)
-調理時間:10分-
- 大根:1cm分の輪切り
- (あれば)三つ葉:1本
[スープパート]
- 昆布出汁:200~250g(200~250ml)
- 塩:1g(小匙1/6)
- 濃口醤油:6g(小匙1)
- 味醂:6g(小匙1)
- クミン:少々
- カルダモン:少々
【作り方】
- 大根を下茹でするお湯(分量外)を沸かします。待っている間に大根はかつら剥きにし、3mm厚のいちょう切りにします。湯が沸いたら5分下茹でして湯切りしておきます。待っている間に手持ちがあれば待っている間に三つ葉の葉を落として軸を2cm幅に切っておきます。
- 1.の仕上がりに合わせて[スープパート]を小鍋に合わせてひと煮立ちさせておきます。これに大根と三つ葉の軸を加えて中火で3分茹でます。椀によそい三つ葉の葉を浮かべればできあがり。
【一口メモ】
- とてもシンプルで淡白な味のスープです。カレー味の料理などクセの強い主菜と合わせるのがおススメ。スパイスを加えてほんのりエスニック風に寄せているので和洋中のおかずにも意外と合いますよ。
- 味は薄めですがこれ以外におかずを食べることを勘案するとこれくらいでちょうど良いのです。食べ進めるうちに気にならなくなってきますよ。
- 少し面倒に感じるかもしれませんが大根は必ず下茹でしてください。味の沁み方が全然違ってきます。