結婚したてだった頃、めずらしく嫁と喧嘩したことがありました。
原因はコーンスープ。
お湯を注いでできあがりなんてのは手抜きだと申したら、じゃあどうやって作るんだよと言われて、コーンクリーム缶とチキンブイヨンで作って見せたら、しばらくむくれられてしまいました。
あまりにも簡単にそこそこ本格的なスープができちゃうことを知って悔しかったみたい(うちの嫁は大人しい顔をしてるけど、むちゃくちゃ負けず嫌いなのだ)。
今振り返るとずいぶん大人げないことをしたなと反省しています。
年が十以上も離れてるんだから僕の方がいろいろ知識や経験があって当たり前。
もう少し柔らかいアプローチの仕方があったでしょうと反省しております。はい。
もう一つの反省点は僕の手順もインスタントと五十歩百歩で決して本格的なものではないということ。
本格的に美味しいコーンスープを飲みたければ生のトウモロコシから作らないといけないことは分かっていたけれど、当時の僕にはその知識も技術もなかったのでした。
あれから二十年。今ならきちんしたコーンスープを作ることができます。
過日、大船駅近くの洋食屋で付け合わせに出て来た冷製コーンスープの出来に感動したので久しぶりに本格コーンスープを作ってみました。
【材料】(3~4人分)
-調理時間:60分(粗熱を取る時間は含めていません)-
- トウモロコシ:2本
- 玉ねぎ:1/4個
- バター:12g(大匙1)
- 水:600g(3カップ)
- 牛乳:200g(1カップ)
- チキンコンソメの素:1キューブ
- 塩、ホワイトペッパー:適宜
【作り方】
- 玉ねぎはみじん切りにします。トウモロコシの皮を剥いて実を芯から包丁でそぎ落とします。
- 鍋に玉ねぎとバターを入れて弱火にかけしんなりするまで炒めます。
- 2.にトウモロコシを加えて濃い黄色になるまで炒めます。
- 3.に水とチキンコンソメの素を加えてひと煮立ちさせ弱火で15分煮込みます。
- 4.の粗熱を取ります(急ぐときは氷水で急冷)。これをミキサーで粉砕します。
- 5.を裏ごします。 ※この工程がちょっと大変。ムーランという道具があれば楽ちんです。
- 6.に牛乳を加えて塩、胡椒で味を調えます。ホットなら温め直して、冷製なら冷蔵庫で冷やせば出来上がり。
【一口メモ】
- 先に断っておくと『簡単すぎるレシピ』コーナーに載せるには言うほど簡単じゃないなとは思ってます。スミマセン。
- コーンクリーム缶で作ったのと比べると甘さが段違いです。といっても砂糖のようなシャープな甘さではなくほんのり優しくてしみじみ幸福感をかみしめられます。
- 裏ごしの工程が面倒ですが食感を気にしなければ省いても構いません。あと、裏込した搾りかすはすっごく濃厚なコーンなので捨てるのはもったいない。オムレツの具材にするのがオススメです。
- ホットも美味しいですけど、夏場は冷製がお薦めかな。メインのおかずを焼き物か何かにすればバランスの良い献立になると思います。
- 水やトウモロコシの量はスープの濃厚さが変わるだけなので加減しても構いません。
- 濃厚なスープがお好きな方は贅沢に牛乳と生クリームを合わせて使うのもお薦めです。
- 裏ごし作業は面倒ですがムーランと呼ばれるハンドル式の裏ごし器を使うと2~3分でできてしまいます。通販などで3~4千円台から売られているのでスープをよく作られる方にはお薦めです。