職場の同僚にマヨラーがいます。
あ、念のため説明しときますとマヨラーとはマヨネーズをこよなく愛していてなんにでもマヨネーズをかけようとする人のことです。
曰く、ご飯にマヨネーズ、カレーライスにマヨネーズ、刺身にマヨネーズ、洋菓子にマヨネーズ、納豆にマヨネーズなど。
職場の近くにマヨネーズラーメン(スープにふんだんにマヨネーズが使われているらしい)の専門店ができた時は嬉々として通っていました。
それだけにとどまらず各種スパイスなどをブレンドした変わりマヨネーズのコレクションを冷蔵庫に並べているとか。
なんか凄まじいな。
マヨラーという言葉が人の口の端に上るようになったのは90年代半ばごろ。
シャネルを愛用する人はシャネラー
安室奈美恵ファッションを模倣する人はアムラー
篠原ともえのファッションを模倣する人はシノラー
と呼ばれるようになった頃じゃないかなと思っています。
マヨネーズの綴り「mayonnaise」を考えるとマヨナーと言うべきな気がするのですがあの頃は「何かを偏愛する人のことはその偏愛対象を短縮系にして『ラー』を付けとけば良いっしょ」みたいな風潮があったのです。
とまれマヨラーという言葉が生まれた頃、その呼称には「ゲテモノ食い」とか「味音痴」みたいな揶揄が多分に含まれていたと思います。
けどマヨラー爆誕から既に30年近くが経った今、マヨラーはさほど偏見の目で見られなくなったんじゃないかな。
それだけ世の中に浸透してしまったのでしょう。
それだけでなく気が付けば他にも語尾にラーを持つ偏愛者が登場しているらしい。
例えば何にでもケチャップをかけたがるケチャラー。
あるいはマヨラーより歴史が古いと思われるウスターソース愛好家のソースラー。
昭和の頑固おやじの層に多数存在していそうな
「とりあえず醤油をかける。味が付いていても醤油をかける」派のしょうゆラー(って、こんな言い方するのかな?)など。
そして──ポンズラー。
なんにでもポン酢醤油をかけたがりエンゲル係数の5割以上をポン酢が占める(嘘)と噂されるポン酢愛好家も存在します。
かくいう僕も結構ポンズラー寄りで、こってりした味付けに飽きてきたら「なんかさっぱりした風味のものが欲しいな」とポン酢を使ったりします。
冷蔵庫には高知県は馬路村のポン酢(ちょっとお高めなのだ)を常備。
料理の味付けに迷った時など気が付けばそのボトルを握りしめていたりします。
過日、ランチは焼きそばで軽く済ませましょうと用意をしていたのですがふと魔が差してソースの代わりにポン酢を取り出しておりました。
さっぱり風味の焼きそばというジャンクをよりジャンクにしたような味のイメージが脳裏にむくむくと湧いてきて気が付くとこんな料理を作っておりました。
【材料】(1人分)
-調理時間:10分-
- 焼きそば:1玉
- 豚バラスライス:50g
- 玉ねぎ:1/4個
- 大葉:1枚
- ごま油:4g(小匙1)
- サラダ油:12g(大匙1)
[具材用調味料パート]
- 塩、ブラックペッパー:少々
- おろしにんにく:ひとかけ分
[焼きそば用調味料パート]
- お湯:15g(大匙1)
- 鶏がらスープの素:小匙1/2
- ポン酢醤油:22.5g(大匙1.5)
【作り方】
- 焼きそばは耐熱皿に入れて電子レンジの500ワットで1分チンします。豚肉は1cm幅の小口切りにします。玉ねぎは細切りにします。大葉は千切りにします。[焼きそば用調味料パート]のお湯、鶏がらスープの素を合わせてよく混ぜ更にポン酢醤油を加えてよく混ぜます。
- 中華鍋かフライパンにごま油を入れて中火にかけ豚肉と玉ねぎを加えて炒めます。肉の色が変わり始めたら[具材用調味料パート]を加えてさっと炒めて皿に取ります。
- 2.の中華鍋を洗わずにサラダ油を加えて中火にかけます。これに焼きそばを入れていじらずに1分焼きます。ひっくり返して更に30秒焼きます。これに2.の具材を戻してざっと炒め[焼きそば用調味料パート]を加えて絡めながら水気がなくなるまで炒めればできあがり。
【一口メモ】
- ポン酢の清涼感とにんにくのジャンクな風味が混然一体となった一皿です。なんかめちゃ食欲を刺激される香りが立つ一皿になりました。大葉の風味も良いアクセントになっています。
- なんか焼きそばと聞くとソースの濃い味をイメージしてしまうのですがこんなさっぱり風味にも作れちゃうんですね。ちょっと新鮮な気分。
- 具材の野菜は定番のキャベツより玉ねぎの方がポン酢に合いそうだったのでチョイスしています。アレンジとして玉ねぎをスライサーでスライスして炒めずに仕上げに混ぜ込むと生玉ねぎ独特の辛味がプラスされてまた楽しいですよ。
- あと、仕上げにおろし生姜を加えて和えると清涼感が増します。