勇者一行に魔王が倒されて数十年後の世界──
魔王討伐パーティーの一員だったエルフを主人公とした物語「葬送のフリーレン」にちょっとハマっています(2023年10月からアニメ作品として放送されているのです)。
主人公のフリーレンは見た目は十代半ばの少女ですが千年以上生きている手練れの魔法使い。
悠久の時を生きる彼女とそれに比べてあまりにも短命な人間との交流を通してありふれた、それでいて特別な人の心の機微を時に繊細に時にコミカルに描くのが同作の魅力です。
ともすれば何が言いたいかわからないと酷評されそうなテーマを的確に読者に差す作者の技量には舌を巻くばかり。
その演出を成功させている一因はヒロインをはじめとする登場人物たちのキャラ立ちにあると思います。
フリーレンは年こそ千歳を超えていますが中身は見た目通りに子供っぽいところが多分にあって千年も生きててこれかよと毎回ツッコミたくなる子供っぷりなのです。
そんな彼女の性格を如実に表しているクセが「宝箱好き」なこと。
ダンジョンで宝箱を見つけるとまっしぐらに駆け寄って後先考えずに開けてしまう。
そして──高確率でミミック(宝箱に擬態したモンスター)に喰われちゃう。
上半身を飲み込まれて足をバタバタさせている姿に悲壮感はなくただただ笑いを誘うばかり。
だって彼女が本気を出せばミミックの口内で魔法を発動して体中から一瞬で撃退してしまえるのですから。
けどそれをやると髪の毛がチリチリになるからヤダと本人は暢気なことを言っていましたがw
でも「宝箱好き」な性癖は彼女に限らず多くの人が持っているんじゃないでしょうか。
例えばおにぎり。
お弁当箱に海苔に巻かれたあれが入っていたら中身が気になってかぶり付かずにはいられない──そんな人は多いと思うのです。
梅干し、おかか、昆布の佃煮。
ちょっと変化球を利かせてツナマヨ、ツナコーン──この辺りまでは誰でも予測が付きます。
けどにんにくの利いた豚肉の味噌漬けなんかが入っていたら──。
予想外の具材に歓喜して足をバタバタさせる人だっているかもしれません(っているか?w)。
【材料】(おにぎり1個分)
-調理時間:10分-
- ご飯:半膳分
- 塩:1g(小匙1/6)
- すしはね:半枚
- 豚バラスライス焼き肉用:2枚(約30g)
[調味料パート]
- 味噌:6g(小匙1)
- おろしにんにく:ひとかけ分
- はちみつ:3.5g(小匙1/2)
- 粉山椒:少々
- 一味唐辛子:少々
- ごま油:2g(小匙1/2)
【作り方】
- 豚バラ肉を茹でる湯(分量外)を沸かします。湯が沸いたら豚バラ肉をそのまま鍋に投入してすぐに火を止めます。鍋に蓋をしてそのまま5分放置します。 ※豚肉を投入することで温度が下がり煮立った湯で茹でるより柔らかく火が通ります。
- 1.と並行してご飯に塩を混ぜ込みます。すしはねを半分に切ってご飯を三角形になるようにその上に盛ります(手前が三角形の底辺になるようにしてください)。
- 1.の豚肉をざるに揚げて湯を切ります。豚肉を1cm角の角切りにして[調味料パート]と和えます。
- 2.のご飯の上半分に3.を埋め込むように盛ります。海苔の上側の角を羽織を羽織る要領で畳んでご飯を巻き込めばできあがり。
【一口メモ】
- ピリッと辛い味付けにごま油とにんにくの風味満点。あっという間に食べ尽くしてしまうこと必至です。
- もはや「おにぎり」という食べ物で一括りにするのはおこがましいというべき1品になりました。たとえて言うなら小さな丼物。満足感がハンパないのです。これコンビニとかだったら「高級おにぎり」と銘打たれて300円台くらいで棚に並んでいるんじゃないかしらん。
- 見た目のインパクトを重視して具材が見えるようにしたかったので手巻き寿司に近い要領で握りました。逆にシークレット重視なら完全にご飯に埋め込んでしまうのもありです。食べた人は「なんじゃこりゃ」と歓声をあげますよ。