藤子不二雄の「怪物くん」の第一回TVアニメはモノクロ作品でした。
というか昭和43年当時、アニメに限らずカラーの番組はまだ少なく、ましてや絵の具でセルに色を塗らなきゃ作れないカラー作品はコスト的にも労力的にも無理があったようですが。
この作品には本編とは全く関係ない登場人物が一人ちょくちょくと作品中に現れました。
それは映画解説者の淀川長治さん。
唐突に自身のスチール写真が挿入されるとこれまた唐突に作品の解説を始めるのです。
で、言いたいことだけ言うと「サヨナラサヨナラサヨナラ」と決めゼリフを口にして引っ込んじゃうというあれはどういう意図の演出だったのかな。
当時僕は4歳でしたがリアルタイムで観ていたのを今でも覚えています。
で、とある回。
どんな話だったのかはまるで覚えていないのですが怪物くんのお付きの一人(一匹)であるオオカミ男(月を見ると変身する体質の持ち主)が月見そばを見て変身するという場面がありました。
すると、またまた唐突に淀川さんが登場して《なぜ、月見そばを見て変身したのか》という解説を始めたのです。
なんだかんだウンチクを垂れておいて最後は、「ま、硬いことは言いっこなし」的に〆たのには子供ながらに脱力したのを覚え
ています。
ということで(なにがだ)、月見そばは蕎麦に生卵をトッピングして月に見立てた蕎麦のアレンジです。
卵かけご飯と違ってなんだか生臭くなるし、卵の温度でつゆは冷めちゃうし僕はあまり好きじゃなかったのです。
けど最近、「こうすれば良いんじゃないか」と気づいたのでメモを残しておきます。
【材料】(1人分)
-調理時間:8分-
- 蕎麦:1束
- 刻みネギ:少々
[温玉パート]
- 卵:1個
- 水:15g(大匙1)
[つゆパート]
- だし汁:250g(250ml)
- 蕎麦の本返しまたはめんつゆ:だし汁に対する規定量
【作り方】
- 蕎麦を茹でるお湯(分量外)を沸かして蕎麦を規定時間茹でます。茹で上がったら流水で〆てざるに揚げます。
- 1.をやっている間に[つゆパート]を小鍋に合わせてひと煮立ちさせておきます。[温玉パート]を湯呑に合わせて電子レンジの500ワットで30秒チンします。 ※しっかりした温玉にはせず、白身が少し色づく程度の生に近い状態で温玉を仕上げるのがコツ。なのでレンチンの時間は短めにします。
- 蕎麦を丼に入れて[つゆパート]を注ぎ温玉をトッピングして刻みネギを散らせばできあがり。
【一口メモ】
- 卵に予め熱を通してあるので黄身の風味がぐんと濃厚になっています。生卵と違ってつゆが冷めることもなく一石二鳥な作り方だと思います。
- このレシピの段取りポイントは蕎麦の茹で上がりまでに他の支度を全て済ませること。そうすれば10分以内で頂きますができますよ。
- 蕎麦と卵のみのシンプルな月見そばも美味しいですがすりおろした山芋を加えてとろろ月見そばにするのが僕は好きです。美味しいですよ。