中島みゆきの隠れた名曲と僕は思っている楽曲に「蕎麦屋」という曲があります。
(あ、1文の中に3回も「曲」って書いちゃった)
世界中の誰もかも偉いやつに思えてきて──
というフレーズで始まる静かなメロディ。
仕事をしている人なら誰でもぶつかる壁や屈託がよく描かれていて心に滲みます。
そもそも、その心情を描くモチーフに蕎麦屋を選ぶセンスが良いですよね。
あれほどサラリーマンに似つかわしい飲食店はないんじゃないかと思います。
客先の行き帰りのお昼時。
ちゃっと店に飛び込んで注文すると秒の速さで出されるひと椀。
ちゃっちゃとすすってまた店を飛び出す。
時間がないけどお腹が空いたというときにはホントありがたいお店です。
で、普段はかけ蕎麦かせいぜいきつねかたぬきを頼むんだけどたまに自分へのご褒美なんて言っちゃってこういう贅沢な一杯を頼んだりして。
ほんの100円か200円を上乗せするだけでとっても幸せな気分になれるなんて蕎麦という料理の偉大さをしみじみ感じます。
【材料】(1人分)
-調理時間:70分-
- 蕎麦:1束
- 豚バラスライス(できれば厚切りのやつ):80g
- 白ネギ:1/3本
- ごま油:少々
[つゆパート]
- 鰹だし:250g(250ml)
- 蕎麦の本返し:大匙2(なければめんつゆ規定量)
【作り方】
- 蕎麦を茹でるお湯(分量外)を沸かして沸騰したら蕎麦を加えてパッケージに記載されている時間茹でます。
- 1.をやっている間に豚肉、白ネギを食べやすい大きさに切ります。小鍋にごま油を入れて中火にかけ豚肉、白ネギを入れて肉の色が変わってネギに焼き色が付くまで炒めます。
- 2.に[つゆパート]を加えてひと煮立ちさせ、火を弱火にして蕎麦が茹で上がるのを待ちます。
- 蕎麦が茹で上がったらざるに揚げて流水で締め水を切って丼に移します。これに3.をかければできあがり。
【一口メモ】
- ほぼ、立ち食いそば屋の調理の工程を再現したような簡単なレシピですが味は絶品。豚肉が入っているだけですごく贅沢な気分が味わえますよ。
- ポイントは工程3.で蕎麦の茹で上がりを待つ間、火を止めずに弱火で具材を茹でること。豚肉から良い出汁が挽けます。
- 定番は鶏南蛮や鴨南蛮ですが脂の多い豚バラは更にガッツリ系に仕上がるのでお腹が空いている時はこっちの方がオススメかもです。