和食ならおにぎり、中華料理なら中華まん、洋食ならコロッケ。
これらに共通する特徴を述べよ。
なんて問題を作ってみました。
答えは複数あるかもしれませんが僕が出した答えはこれです。
「中に何が入っているか楽しみでワクワクできる」
おにぎりなら定番の梅干し、おかか、昆布の佃煮から始まってツナマヨ、鮭、明太子など多種多様。
しかもどんどん新しい具材が考案されているのでこれからもっと増えていく可能性を秘めています。
中華まんも僕が子供の頃は豚まん(関西人は肉まんではなく豚まんと呼ぶのだ)とあんまんくらいしかなかったのですが今ではカレーまん、ピザまん、角煮まん、チャーシューまんなどこちらも発展途上の様相でまだまだ新製品が登場しそう。
そして──コロッケ。
定番はやはりじゃがいもにひき肉のミートコロッケでしょうか。
けどそれ以外にもかぼちゃコロッケ、さつまいもコロッケ、ツナコーンコロッケ、蟹クリームコロッケ、ライスコロッケと枚挙にいとまがないといった感じ。
見方を変えてみるとこれら3つの料理に共通する特徴は外からは中身が見えない宝箱のような構造になっていることとも言えます。
宝箱を構成するのはおにぎりならご飯。
中華まんなら皮。
コロッケなら衣ですね。
それぞれが和洋中ならではの材質で箱を構成していると言えます。
けどご用心。
見た目は千両箱のようにしか見えない和のテイストの宝箱の中身が必ずしも小判であるとは限りません。
ツナマヨおにぎりみたいに洋風の金貨や宝石が詰まっている可能性だって十分あるのです。
あるいは海賊船の奥底に眠っていた宝箱の中身が中国の歴史ある翡翠の首飾りだったら──ある朝、目が覚めるとなんかそんなイメージが浮かびましてこんなレシピを組み立てておりました。
【材料】(3個分)
-調理時間:25分-
- じゃがいも:中2個
- むき海老:50g
- 白ネギ:白い部分、緑の部分各5cm
- ごま油:4g(小匙1)
- 牛乳:適宜
- 揚げ油:適宜
[調味料パート]
- 中華スープの素:3g
- 干し貝柱スープの素:小匙1/2
- ごま油:4g(小匙1)
- おろし生姜:ひとかけ分
- オイスターソース:6g(小匙1)
- 五香粉:少々
- ブラックペッパー:少々
[衣パート]
- 薄力粉:適宜
- 卵:1個
- パン粉:適宜
【作り方】
- じゃがいもは皮を剥いて小さめに切ります。これを小鍋に入れてひたひたの牛乳を注ぎます(じゃがいもの上1/4が浸からないくらいが目安)。これを中火にかけて吹きこぼれに注意しながら6分煮ます。火を止めて蓋をし、更に6分蒸らします。 ※蒸らし終わってふたを開けると牛乳がほぼなくなっているくらいが牛乳の量のベスト。何度かトライして加減を掴んでください。
- 1.をやっている間にむき海老を粗みじん切りにします。白ネギはみじん切りにします。フライパンにごま油を入れて中火にかけ海老と白ネギを加えて海老の色が変わるまで炒めます。[衣パート]の卵はよく溶いておきます。
- 1.のジャガイモを残っている牛乳ごとボウルに移し[調味料パート]を加えてよく潰します。これに2.を加えてよく混ぜます。
- 3.を60gくらいに小分けして好みの形に成型します(我が家は俵型)。これに[衣パート]の薄力粉を薄くまぶし卵液をくぐらせてパン粉をまぶします。 ※時間に余裕があればできた揚げ種をバットに並べて冷蔵庫で冷やしておきましょう。
- 揚げ油を180度に温めて4.の揚げ種を2~3個ずつ投入します。そのままいじらずに1分30秒揚げます。菜箸でひっくり返して更に1分半揚げればできあがり。 ※一度にたくさん揚げ種を投入すると油の温度が下がってパンクの原因になるので注意しましょう。同様に揚げ始めはコロッケが崩れやすいので最初の1分半はいじらずに揚げましょう。
【一口メモ】
- ごま油と五香粉の香りがぷんと鼻腔をくすぐって一瞬で「あ、中華だ」って気分になります。見た目は普通のコロッケなので洋食を期待して齧った家族には嬉しいサプライズになるんじゃないかな。
- じゃがいもは牛乳で煮るととってもクリーミーになります。ワンランク上のコロッケが楽しめますのでぜひお試しあれ。
- かけるソースはウスターでも良いのですが中華らしさを楽しむのであればチリソースなどがおススメです。
- 具材は中華らしく海老と葱をチョイスしました。他にも椎茸、豚肉、筍の水煮、蓮根など中華まんに入っていそうなオリエンタルな具材を在庫と相談しながらいろいろ突っ込んでみてください。
- [調味料パート]に使うソースも中華風であればなんでもありです。豆板醤や甜麺醤、XO醤などもOK。変わったところでは袋入りラーメンの粉末スープを味見をしながら適宜加えるとジャンクさが増して楽しいですよ。