ギャップ萌えという言葉があります。
例えば道端でのほほんと日向ぼっこをしている老人。
その目の前でひったくり事件発生。
悲鳴を上げる被害者の娘。
意に介さず逃走しようとする犯人の屈強な男……
と、日向ぼっこの老人が目をかっと見開き電光石火の身のこなしであっさり犯人を抑え込んじゃった。
実は老人は伝説級の功夫の達人だった──なんて古き良き香港映画に出てきそうな1シーンです(え、今でもよく見かけるって?(笑))。
見た目と中身にとんでもない差(ギャップ)があることを演出に利用して観客や読者をワクワクさせることをギャップ萌えというのです。
強面のヤクザ風の男が老人や子供に優しい。
ギャル風の派手めな高校生が学年主席の成績保有者。
風采の揚がらない青年が殺人現場に立ち会うと警察も舌を巻く推理力を発揮する──。
一種のヒーロー願望の発露なんですかね。
そんな場面を見せられると観客、読者のテンションは爆上がりします。
昔で言えば水戸黄門。
越中縮緬問屋のご隠居が実は天下の副将軍だったというお話。
今でいえばスパイファミリー。
父は凄腕のスパイ、母は無敵の殺し屋、娘はエスパー……
うーん、ギャップ萌えのてんこ盛りだなw
料理の世界でもギャップ萌えというのは成立します。
例えば梅干しや沢庵は晩御飯のテーブルでは離れで隠居しているおばあちゃんくらい目立たない存在。
けど、それがフレンチのコース料理やイタリアンの皿を彩ったら──
ちょっとワクワクする光景ですね。
でも、それって梅干しや沢庵にちょっと失礼かも。
僕ら日本人にとって梅干しや沢庵は当たり前すぎるお惣菜なのでその秘められた実力を見誤っているだけなのかもしれません。
この料理にも似たようなことが言えると思います。
サバと言えば京都のおばんざいなどに使われる地味な魚と思われがちですが洋食の世界でもわりと普通に使われる食材なのです。
そしてなぜかオシャレに見えちゃうんですよね。
これも一種のギャップ萌えなのでしょうかw
【材料】(1人分)
-調理時間:20分-
- さば:1切れ
- サラダ用野菜:プチトマト、ベビーリーフ、レタスなど
- オリーブオイル:6g(大匙1/2)
[マリネ液パート]
- 玉ねぎ:1/8個
- にんにく:ひとかけ分
- ドライオレガノ:少々
- ドライタイム:少々
- 塩:1g
- ホワイトペッパー:少々
- 白ワイン:15g(大匙1)
- 水:15g(大匙1)
[仕上げパート]
- ワインビネガー:15g(大匙1)
- 粒マスタード:小匙1/2
- 粗挽きブラックペッパー:少々
【作り方】
- 玉ねぎは薄くスライスします。にんにくは2mm厚にスライスします。サバはキッチンペーパーで水気をふき取りバットに重ならないように並べます。[マリネ液パート]を合わせてよく混ぜサバにかけてまぶします。このまま10分置きます。
- フライパンにオリーブオイルを入れその上にサバから野菜を拭って皮目を下にして並べます。これを中火にかけて1分焼きます。ひっくり返して更に1分焼きます。
- 2.に[マリネ液パート]を加えて蓋をし、弱火で2分蒸し焼きにします。
- 3.の蓋を取り[仕上げパート]を加えて中火にし、ふつふつと泡が立つまで煮ます。これを[マリネ液パート]ごと皿に盛りサラダ用野菜を添えればできあがり。
【一口メモ】
- 酸味がキリッと利いたソースがサバの脂っこさを抑えて夏の暑い盛りでも食欲が湧いてくる1皿です。何より仕立てが洋風なので和惣菜にげんなりしている家族にはウケが良いこと間違いなし。
- 付け合わせにはしっかり季節の野菜を添えましょう。主菜に釣られてついつい箸が伸びますのでメインであるサバだけでなくいろいろな栄養価が摂れるようになってお得です。
- お好みで[マリネ液パート]にはちみつ7g(小匙1)を加えて甘酸っぱい風味にすると更に子供ウケが良くなるかもです。逆に辛口が好みなら小口切りにした鷹の爪を加えるのもあり。いっそ両方を加えてもOKですよ。