第二次世界大戦で初めて航空機による攻撃が行われました。
これに対抗するためにはいち早く航空機が向かってきていることを察知することが肝要。
そこでレーダーが開発されます。
レーダーに使われる電磁波を物質に当てると温まるということはかなり古くから知られていました(電磁波を人工的に発生させたのは1800年頃、ペリー来航よりずっと前です)。
そこで日本軍は電磁波を遠くの飛行機に当てて焼き落とす兵器の研究に乗り出します。
1944年、初の実験で使われた物質はサツマイモ。なんでサツマイモやねんって気がしますが。
電磁波を当てると焼き芋になることが確認されました。どうやらこれが、日本最古のレンチンらしいんですよね。
ずっと時代が下って東芝が日本初の電子レンジを開発したのは昭和34年。
なんと「三丁目の夕日」第一作の舞台となった年代の翌年。
結構、ご長寿な電化製品だったんですね(但し、この時の製品は家庭用ではなく業務用でした)。
ただ、高額な割には機能は料理を温めることのみ。
「コンロにかければ済むことをなんで高い金払ってまで買う必要がある」と長いこと電子レンジは庶民からそっぽを向かれておりました。
電子レンジの普及を後押しした要因は少なくとも二つあったと思われます。
1つは冷凍食品の進歩。多彩で味も良い冷凍食品は電子レンジで解凍加熱することを前提にしていたため需要が高まりました。
もう一つは核家族化が進んだこと。大勢での一家団らんが減り、孤食という言葉が生まれるにつれ、一人分の料理を温めるのは
料理を鍋に移してコンロにかけるより電子レンジの方がはるかに手軽だったのです。
そして現在、電子レンジの普及率は90パーセントを越えています。
ここまで伸びて来た第三の要因はコンビニの発展かな。
そもそも自炊を全くせず、家に調理器具を持たない人が台頭。けど、温かい料理は食べたい。
そこで、新しいコンビニエンスストアがオープンするたびに店に電子レンジが2台くらい増えていくというムーブメントが発生したのでした。
実家に初めて電子レンジがやって来たのは沖縄海洋博(1975年)の頃。
当時は「冷やご飯を食べずに済むなぁ」くらいの感覚だったのですが(せっかく購入したのに電気代が高くつくと言って母上がそれ以外の料理の加熱禁止令を出していたのです^^;)、今ではキッチンの強力な味方。
我が家のスーシェフ(副料理長)として八面六臂の大活躍をしてくれます。
この料理も彼が制作。材料を揃えたらたった3分でできちゃいます。
【材料】(1人分)
-調理時間:5分-
- じゃがいも:1個
- 刻み葱:適宜
[調味料パート]
- しろすりごま:大匙1/2)
- マヨネーズ:12g(大匙1)
- 濃口醤油:3g(小匙1/2)
【作り方】
- じゃがいもは皮を剥いて5mm厚にスライスします。これを耐熱皿に入れラップをかけて(串で2、3か所穴をあけて下さい)電子レンジ500Wで3分チンします。
- [調味料パート]を加えてよく和え、刻み葱を散らせばできあがり。
【一口メモ】
- 胡麻の風味が食欲をそそります。他の料理を作っている合間に電子レンジ君が勝手に作ってくれているのが嬉しいですね。
- ボリュームはそれほどありませんがお弁当の副菜にぴったりです。
- 工程2.はジャガイモが熱いうちに速やかに行いましょう。熱でマヨネーズが溶けてよく馴染みます。
- ガーリックパウダーを少し加えるとガツンとした風味になります。あと刻み紅ショウガを加えても面白いかも。