僕が所属していた社会人合唱団のマエストロ(指揮者のことです)の名言にこんなのがありました。
「体に悪いものほど旨い!」
ま、脂の滴り落ちるような焼き立てのお肉なんか見せられたら否定はできないですね。
確かにカロリー高くて体に悪そうだけど旨そうでもあります。
それを狙ってかどうか知りませんが宗教で禁じられている食べ物も美味しいものが多い気がします。
仏教では獣肉を食べることを禁じているので江戸の頃には肉食はほとんど普及しませんでした。
けど、お百姓さんなどはその旨さを知っていてこっそり野鳥やいのしし、鹿などを食べていたみたいですね。
ま、しゃーない。
同様に仏教では禁葷食(きんくんしょく)と言って食べることを禁じられている野菜もあります。
俗に五葷(ごくん)と呼ばれるネギ類でして、ネギ、らっきょう、にんにく、にら、玉ねぎなど匂いの強い野菜を指します。
禁欲的な生活をしなさいという教えなのでしょうが逆にいうとこれらの野菜は生でも食欲を刺激する強い香りがします。
ましてや調理したあとの香りと言ったら……たまりません。
「午後からは会議とかなかったよな」
なんて確認しながらガーリックをふんだんに使ったランチを食べた経験が誰しも1度や2度はあるんじゃないでしょうか。
そんな蠱惑的な風味を醸し出すにんにくは素材のポテンシャルをアゲアゲにしてくれる魔法のアイテムでもあります。
肉をひと切れも使わないこの料理でもその満足感はあなどれないものがあるのですよ。
【材料】(1人分)
-調理時間:7分-
- じゃがいも(中):1個
- ラード:6g(大匙1/2)なければ同量のバター
- にんにくみじん切り:ひとかけ分
- 生パセリみじん切り:大匙1
- 塩、ブラックペッパー:適宜
【作り方】
- じゃがいもは皮を剥いて1cm角の賽の目切りにします。
- フライパンにラードを入れて中火にかけます。じゃがいもを加えて表面がきつね色になるまで3分ほどかけて焼きます。
- 塩、ブラックペッパーで味を調えにんにく、パセリを加えてさっと混ぜればできあがり。
【一口メモ】
- 約束されたガーリックの香りが食欲を刺激します。ラードはこってり感が強いので腹持ちも良いですよ。
- 匂いさえ気にしなければお弁当のお菜にもおススメです。さすがにオフィスでは控えた方が良いかもだけどピクニックに持って行って青空の下で楽しむ分には全然OKでしょう。
- そして、こんな料理を食べておいてしらふはもったいない! これはビールに合う最高のおつまみになります。ありふれた食材で手早くできるのでおつまみが切れた! なんて時にぜひどうぞ。
- ラードをバターに替えれば定番のガリバタ風味になります。これはこれでたまりません。カレー粉を適宜加えるとテイストが変わってまた楽しいです。