タパスはスペインの伝統的な小皿料理の総称です。
13世紀中頃、後のスペインの中核となるカスティーリャ王国はアルフォンソ10世という方が統治されておりました。
彼が病気で体調を崩したとき、食事の間にワインと軽食を摂っていたら体調が良くなったことが起源だそうで、後に彼は居酒屋がワインを出す際には必ず軽食かタパスを出すようにというお触れを出したそうです。
って、健康云々じゃなくて単にこの王様が酒呑みなだけじゃん^^;
最初のタパスはグラスの蓋の役割を果たすパンかお肉だったそうです。
えと、どういうことかというと当時の居酒屋は今ほどクリーンじゃありませんから甘いシェリー酒を呑んでいるとグラスにハエがたかってきたらしいんですね。
で、いちいち追い払うのがうっとうしいので当時の酒呑み達はグビっと呑んではパンなどで蓋をしました。
で、四方山話に花を咲かせてまた思い出したようにグビってやっていたそうです(スペイン語で『蓋をする』という動詞はタパルというそうで、これがタパスの語源になっています)。
そのうち、店の売り上げアップを図るべく次々と新しいタパスが考案され単なるつまみだったはずのタパスがどんどん本格的な料理になっていきました。
それから約800年の歴史を経て今日ではタパスの専門店もあります。
ちなみに、食事の間にワインと軽食を呑むなんてむしろ不健康じゃん。
と我々日本人は思っちゃいますが、これはスペインの食習慣によるところが大きいみたいです。
スペイン人の夕食って夜の9時~11時頃に摂られるらしくって(時には12時過ぎ)、仕事が終わってからお腹がすくのだそうです。
(って、やっぱりさっさと食べたら良いじゃんと思ってしまう^^)
とまれ、この料理も『アイオリ』(にんにくという意味です)と呼ばれるタパスの一種です。
【材料】(2人分)
-調理時間:10分-
- 剥き海老:150g
- 塩麹(又は塩3g):4g
- にんにく:ひとかけ
- 鷹の爪:半本
- オリーブオイル:適宜
【作り方】
- にんにくはみじん切りにします。鷹の爪は種を抜いて料理バサミで小口切りにします。
- フライパンに海老以外を入れて弱火にかけにんにくを焦がさないように香りを立たせます。これに海老を加えて弱めの中火で4分ほど色が変わるまで炒めればできあがり。
【一口メモ】
- むちゃくちゃ美味しい!!でも……お酒がほしくなります^^;
- 海老は殻付きを使うと良い出汁が出てより本格的になるかも。でも、剥くのが面倒なんですよね。悩ましい...
- 具材は魚、肉、野菜なんでもOK。じゃがいもなどもスタンダードだそうです。
- 伝統的なレシピはにんにくと塩のみなのですが、最近ではおろしにんにくを加えたマヨネーズの形で添えられることもあるそうです。こっちも美味しそうですね。