料理の味付け方法には2種類あります。
ひとつは焼いたり、煮たりしながら味を染み込ませていく方法。
もうひとつは素材に下味のみ付けておいて食べるときにソースをかける方法。
前者は素材の芯まで味が浸透しているのでどう切って食べても同じ濃さの味付けを楽しむことができます。
後者は素材の芯には味が染みていないので切り分けて口に運ぶときに「ソースをよくまぶす」という手間が生じます。
けどそれはメリット、デメリットというよりは特徴と呼ぶレベルのものじゃないかなと僕は思っています。
そして特徴といえばソース方式にはもっと特筆すべき特徴があります。
それは素材と味付けの素になるソースを分離できること。
「お、このソース旨いじゃん。こっちの料理にも付けてみよっと」
結果、それが高じて何にでも特定のソースを付ける人が現れたりするのです。
何にでも醤油をかける人、何にでもケチャップをかける人、そして何にでもマヨネーズをかける人。
市販のソースでそれをやるといかにも安直でチープなイメージがありますが特定の料理に使われる手作りのソースを他の素材に活用すると時に新しい料理が生まれたりすることもあるかも。
この料理のソースも鶏肉を白身魚や野菜に置換可能な応用範囲の広いものじゃないかなと思うのです。
【材料】(2人分)
-調理時間:2時間5分-
- 鶏胸肉:1枚(約300g)
- 鰹節:ひとつまみ
- いりごま:小匙1
[下味パート]
- 塩:2g(小匙1/3)
- ホワイトペッパー:少々
[調味料パート]
- 味噌:27g(大匙1.5)
- 味醂:27g(大匙1.5)
- 酒:10g(小匙2)
- 砂糖:6g(小匙2)
- ごま油:4g(小匙1)
- おろし生姜:ひとかけ分
- 濃い口醤油:3g(小匙1/2)
【作り方】
- 鶏肉は皮を取り[下味パート]をまんべんなくまぶします。これをジップロックに入れて炊飯器に投入。お湯(沸騰している必要はありません)を注いで保温モードにして2時間放置します。
- 1.をやっている間に[調味料パート]を器に合わせて電子レンジの500ワットで1分チンします。これに鰹節、いりごまを加えてよく混ぜます。
- 鶏肉を薄切りにして皿に盛り2.のタレをかければできあがり。
【一口メモ】
- 濃厚な味噌味がヤミツキになります。ごまの風味も良い感じ。
- 鶏むね肉は茹でたりレンチンするとパサパサの食感になってしまいます。多少面倒でも炊飯器の保温モード(約70度)でじんわり低温調理しましょう。うっとりするほどしっとりとした食感に仕上がります。
- このソースは白身魚の焼き物や湯で野菜のサラダなどに応用が利きます。覚えておくと結構便利なアイテムですよ。