一般に角煮といえば豚バラの塊を煮込んだ料理ですが、そのレシピは土地柄や人によってだいぶばらつきがある模様。
自分のイメージは醤油、酒、味醂、砂糖をベースにした煮汁に匂い消しの生姜、ネギを加えてとろとろに柔らかくなるまで煮込んだイメージかな。
具材はお肉以外に大根や卵が入っている印象です。
レシピ以外に呼び名も土地土地で変わるようで、鹿児島では角煮は郷土料理に数えられるそうなのですが、一般には『とんこつ』と呼ばれるらしい。
よそ者の自分からすると、お店でうっかり「とんこつ」って頼んで、ラーメンが出てきたらどうしようとドキドキしちゃいますけどね^^;
長崎の卓袱料理(しっぽくりょうり)でも定番の一品ですがこちらでは『東坡煮(とうばに)』と呼ばれるそうな。
これは中華の『東坡肉(トンポウロウ)』から来ているのかな?
東坡肉は中華料理らしく八角や五香粉(ウーシャンフェン)などのスパイスを利かせてあります。
で、沖縄に行くと『ラフテー』と呼ばれます。
なんか、同じ料理を注文するのに自分の現在地を確認しなければいけないって面白いですよね^^;
角煮は美味しいんですけど、豚バラのブロックはそこそこお高いのが玉に瑕。
加えて冷まして浮かせたラードを取り除いて(これは捨てるしかない)煮返すことを考えるともったいない気もします。
なら、もっと安価でお手軽に鶏肉を使ってみたら々だろうと思い至り試作してみました。
【材料】(4人分)
-調理時間:25分-
- 鶏もも肉(胸肉も可):1枚(300gくらい)
- お好みの根菜(大根、人参など):適宜
- 水溶き片栗:片栗粉9g分
- ごま油:12g(大匙1)
[下味パート]
- 塩、ホワイトペッパー:少々
- 片栗粉:適宜
[煮汁パート]
- 濃口醤油:36g(大匙2)
- 酒:30g(大匙2)
- 砂糖:18g(大匙2)
- 水:400g(2カップ)
- 白ネギ:5cm分
- おろし生姜:ふたかけ分
【作り方】
- 鶏肉は食べやすい大きさに切って塩、ホワイトペッパーを軽く振り片栗粉をまぶします。大根、人参は5~7mm厚のいちょう切りにします。白ネギは小口切りにします。
- 鍋にごま油と鶏肉を入れて中火にかけて炒めます。鶏肉の色が変わったら大根、人参を加えて更に1分炒めます。
- 2.に[煮汁パート]を加えて強火にかけ一煮立ちしたらアクを取り弱火にして15分煮ます。
- 3.を再び強火にし水溶き片栗を数回に分けて加え都度しっかり混ぜてとろみを付ければできあがり。
【一口メモ】
- 全然、これで良いじゃんっていうくらい美味しいです。しかも、角煮の手間ヒマを考えれば嘘みたいに簡単に作れちゃいます。
- カロリーが気になる方は胸肉やささみを使ってみて下さい。ごま油をたっぷり使っているので案外物足りなさは感じないと思います。
- 案外、ぶりなど脂身の強い魚でやっても面白いかもしれませんね。ぶりは照り焼きにもしますので味的に違和感はないように思います。