辛さを表現する英語は2種類あるそうです。
ひとつはhot系の辛さ。
カプサインシンを含む食品を食べたときの汗ばむような辛さでカレーや四川料理の辛さはこれにあたります。
もうひとつはsharp系の辛さ。
わさびや辛子など口に入れると鼻がつんとするあの辛さです。
後者の代表選手であるわさびや辛子の歴史は古く飛鳥、奈良時代には既に食用にされていたとか。
しかし、初めて食べた人はびっくりしたでしょうね。
なんじゃこら!!!
松田優作ばりに叫びそう。
なのに食べるのをやめなかったというかヤミツキになったところを見るとsharp系の辛さにはある種の中毒性があるんじゃないかな。
江戸時代、文化文政年間にわさびを使った江戸前寿司がブームになったそうです。
熱い湯に意地と我慢で浸かるのを粋とした江戸っ子のことですから20世紀に巻き起こった激辛ブームみたいに
「なんでぇ、おめえこんなものも食えねぇのかい」
「てやんでぇ、こんなもん屁でもねぇや」
なんておっかなびっくり我慢比べをしていたのかもなんて想像するとちょっと可笑しい。
かく言う僕は子供の頃はわさびや辛子は苦手でした。
けど、長じてその美味しさがわかるようになるといつの間にやら進んで食べるようになっていましたね。
茄子の辛子漬けやたこわさなんて大好物ですし、こんな風に料理に使っても味がキリッと引き締まる気がして好もしく思えます。
【材料】(1人分)
-調理時間:18分-
- ささみ:2本
- オクラ:2~3本
[調味料パート]
- 味噌:18g(大匙1)
- 味醂:12g(小匙2)
- 酢:7.5g(大匙1/2)
- 砂糖:6g(小匙2)
- 粉辛子:2g
【作り方】
- 盛り付ける器に[調味料パート]を合わせてよく混ぜておきます。できれば調理にかかる30分前にこれを仕込んでください。 ※粉辛子はしばらく置いて空気に触れさせることで辛味が増します。
- 小鍋にささみがひたひたになる湯(分量外)を沸かします。待っている間にオクラはヘタを落とします。ささみは筋を取ります。
- 湯が沸いたらまずオクラを投入し1分半茹でて冷水に放ち急冷します。その後、ささみを入れて蓋をして中火で3分茹で火を止めて7分そのまま置いて芯まで火を通します。 ※茹で汁は鶏肉の出汁が挽けています。お好みの具材を加えて味を付ければスープになります。
- オクラは水気を拭いて小口切りにしささみは粗く裂いて1.の小鉢に入れよく和えればできあがり。
【一口メモ】
- つんと鼻に抜ける辛味がたまりません。ちょっと大人向けのお惣菜、あるいは晩酌の肴って感じ。
- 市販の辛子酢味噌より甘さはぐっと控えめなのであれが苦手という方には特にオススメです。
- 生で食べられる野菜ならなんでも合わせられます。キュウリや山芋なんかで作っても美味しいですしトマトと和えても楽しいですよ。
- 粉辛子は辛味を抑えた食品です。更に刺激がほしい方は練り辛子を使ってみてください。