料理漫画「美味しんぼ」は現実的な食の話題がウリの作品でそれが魅力でもあります。
けど、ちょくちょくファンタジーをぶっこんでくる回もあったりするんですよね。
ヒロインの栗田ゆう子そっくりな珊瑚の精が現れて「石垣島を助けて」と言ってみたり、鶏肉を食べて認知症が治ったり、豚肉を食べて癌が完治したりなんてエピソードがありました。
読者がある種のファンタジーとして読んでくれなければ「ホントにそんなことあるんですか?」って出版社に問い合わせが来そう(笑)
中でも時間と空間を行き来する超能力者が来日する話はかなりぶっ飛んでいましたね。
洋食のコンソメに対して日本の鰹出汁や昆布出汁はインスタント的だと馬鹿にする同業者にカチンと来た主人公が鰹節や昆布がどれだけ手間暇かけて作られているかを説明するのですがその製造風景を実際に見ようにも季節が合わない。
そこで超能力者の本領発揮。
かつお節が採取時期の鹿児島枕崎に一瞬で跳びます。
で、そのあと今度は北海道の利尻に瞬間移動(笑)
賛否両論ありそうですが僕はそういう遊びは好きだな。
この超能力者のキャラはけっこうお気に入りだったのでまた登場しないかなと期待しているのですが未だ再登場は果たせていません。
で、今日のレシピのお話。
旬の鰤(ぶり)は寒鰤と呼ばれるくらいでその時期はは真冬です。
方や茄子の旬は夏。
言わずと知れた夏野菜の代表選手です。
旬の季節が真逆の食材がひとつの皿になんの不思議もなく載っている不思議。
野菜の栽培法や冷凍技術の進歩は超能力なんかなくても時空を軽々と跳べるんだよということを証明してくれるような1品なのです。
【材料】(1人分)
-調理時間:10分-
- 鰤:1切れ
- なす:1本
- 酒:5g(小匙1)
- 塩、ブラックペッパー:少々
- 強力粉(なければ薄力粉):適宜
- 揚げ油:適宜
- ごま油:6g(大匙1/2)
- 刻み葱:少々
[漬けダレパート]
- レモン果汁:10g(小匙2)
- 鶏ガラスープの素:小匙1/2
- 蕎麦の返しまたは麺つゆ:小匙2
【作り方】
- 鰤を一口大に切り酒を振って5分置きます。
- 1.と並行して揚げ油を180度に温めます。待っている間になすはがくを取り縦六つに切って更に横半分に切ります。揚げ油が温まったらなすを加えて2分素揚げします。待っている間に[漬けダレパート]をボウルに合わせてよく混ぜておき、揚がったなすを加えてよく和えます。
- キッチンペーパーで鰤の水気をふき取り塩、ブラックペッパー、強力粉をまぶします。
- フライパンにごま油を入れて中火にかけ鰤を加えて全面焼き色が付くまで焼きます。これを2.のボウルに加えてよく和えます。
- 4.をお皿に盛って刻み葱を散らせばできあがり。
【一口メモ】
- さっぱり風味の暑い夏におススメなおかずです。しっかし真冬が旬の鰤を夏でも食べられるってよく考えたら凄いことですね。
- この料理ではなすと鰤で全く別々の調理手順を踏みます。それを並行して行うと段取り良く作ることができますよ。
- ぶりの代わりにさわらや鮭など身のしっかりした魚を使っても美味しく作れます。
- お好みで糸切りにした大葉やきざみ海苔をトッピングしたり炒り胡麻を振っても美味しいです。あるいは青のりを振ると風味が変わってまた楽しいですよ。