うちの職場の食堂はスペースが広々、メニューもけっこう充実していて楽しい空間でした。
在宅勤務がメインになった去年はめっきり行くことがなくなっていたのですが過日、行ってみて愕然。
お品書きが立ち食いそば屋に毛が生えたくらいになっている。
まあ、仕方ないですよね。
客が来ないのにそんな多種多様なおかずを用意できないし。
けど、ワガママとわかっていても寂しいなぁと思ってしまいます。
在りし日の社員食堂の定番メニューにカツ煮がありました。
たっぷりの煮汁にカツが浸かっているやつ。
カツ丼のごはん抜きやんと思ってあまり頼まないメニューでしたが、それすら懐かしい。
それに今になって、あれはただの「カツ丼ごはん抜き」じゃなかったと気付いたのです。
カツ丼のカツは揚げたてが身上。
揚げ置きしたカツをご飯に載せても美味しくありません。
小学校の給食のごとく大量の料理を出す社員食堂では注文を受けてから揚げ物を作るのは現実的ではない。
そこで考案されたこの料理がカツを温め直す工夫だったのだと。
そんなことを考えているとむしょうにカツ煮が食べたくなりまして、ちょうど冷めてしまったカツがあったので作ってみました。
【材料】(2人分)
-調理時間:5分-
- とんかつ:2枚
- 玉ねぎ:1/2個
- 卵:2個
- (あれば)三つ葉:適宜
[出汁パート]
- カツオだし:100g(1/2カップ)
- 濃口醤油:27g(大匙1.5)
- 味醂:27g(大匙1.5)
【作り方】
- とんかつは2cm幅に切ります。玉ねぎは細切りにします。卵はよく溶きほぐしておきます。
- フライパンに玉ねぎと[出汁パート]を入れてひと煮立ちさせ、弱めの中火にかけ2分ほど玉ねぎがしんなりするまで煮ます。
- 2.にとんかつを並べ卵を流し入れます。蓋をして弱火で1分半煮込めばできあがり。 ※卵の火の通り加減はお好みで。煮込み時間を加減してください。
【一口メモ】
- 鉄板の甘辛味。とんかつとはまた違った味わいです。出汁を吸い込んだ衣はふにゃっとなっちゃって食感は悪いけど味は悪くないですよ。
- 冷めてしまったとんかつやスーパーで買ってきたとんかつを美味しく頂ける料理です。しかも単品よりぐっとボリュームアップ。お試しあれ。
- 揚げ物全般に応用が効くのでいろいろな天ぷらにかけて頂くなんてのも全然ありだと思います。