映画やドラマなどを観ていて食事のシーンになったりすると物語そっちのけでテーブルに並んだ美味しそうな料理をまじまじと観てしまう変なくせが僕にはあります。
場面が居酒屋などのシーンだったらわざわざ一時停止ボタンを押して壁に貼られたメニューをそれこそ「何を頼もうかな」なんて考えながら観ている時があります。
根っから食い意地が張ってるんだなぁ。
プロが作る映像作品ではそういった小道具も手抜きがありません。(関連記事:献立の呪いを祓う① ~料理のレパートリーを増やそう②~ 「テクニック3:名作に教わる」も見てね)
本職のフードコーディネーターや料理人が監修して「いかにもそれらしいメニュー」ではなく「今日から店を回していけるメニュー」が並んでいたりするんですよね。
なのでああいったシーンは今夜の献立を考える格好のヒントだったりするのです。
で、何の作品だったか忘れてしまったのですがとある居酒屋のシーン。
壁にはられたお品書きの中に「するめの天ぷら」というのがありました。
なるほど市販のするめを皿に盛って出したら居酒屋のメニューとしては手抜きと思われても仕方ありません。
けれど、それに衣をつけて揚げるとなると話は別。
いや、というかめっちゃ美味しそう。
ということで僕は僕にオーダーします。「するめの天ぷらちょうだい」と。
【材料】(2人分)
-調理時間:10分-
- さきイカ(できれば皮付き):1袋
- 天ぷら粉:20g+適量の水
- 揚げ油:適宜
【作り方】
- 揚げ油を180度に温めます。ボウルに天ぷら粉を溶いてさきイカとよく和えます。
- 油が温まったら大ぶりのスプーンで天ぷら粉ごとさきイカを掬って静かに油に投入します。上から天ぷら粉をかけて衣を厚くしつつ3分揚げればできあがり。
【一口メモ】
- おかずというよりは酒の肴ですがくせになる美味しさです。さきイカって火を通した方が甘みが増して美味しくなるんだな。
- 先に油を温め始めてから天ぷら粉の支度をすると作業の手が止まることがないので段取り良く調理できますよ。
- 揚げ種が細い形状をしているので菜箸を使うと衣の付きがイマイチです。油を高めに温めてスプーンで掬って投入すれば一瞬で衣が揚がってスルメにまといつくので良い感じに仕上がりますよ。更に後追いで天ぷら粉を落として衣を厚くすればなお良し。この技法は「花を咲かせる」と呼ばれています。
- さきイカはけっこう高いのですが、ちょっとお試しで作ってみる程度でしたら100均ショップのおつまみコーナーのを使うのがオススメです。