世の中には料理からしたら実に理不尽、不本意な名前を人間が勝手につける場合があるようです。
たとえば、酒盗。
土佐名物の鰹の内臓の塩辛です。別に鰹がお酒を盗んだわけでもなんでもないのですが、あまりにも酒が進むので「この酒盗人め」と付けられたとか。
ひどい濡れ衣もあったもんです(酒を呑んでるのはあんただろと鰹にいわれそう)。
たとえば、ままかり、岡山など瀬戸内名産の魚の酢漬けです。
あまりにも美味しくてすぐにご飯がなくなるので、隣の家までごはんを借りに行ったところから付いたとか。ぜったい返す気ないだろ。
ま、これらの料理はその不名誉な言葉の響きとは裏腹にそれを褒め言葉として使われているのが特徴なのですけどね。
この料理もそんな酒盗人、米盗人のひとつ。
ごくありふれた食材を使っているのにご飯がすすむ、すすむ。
止まらなくてこまっちゃう一品です。
【材料】(2人分)
-調理時間:5分-
- しめじ:1パック
- 豚ミンチ:70g
- 生姜:ひとかけ
- 酒:50g(50ml)
- 鷹の爪:1/2本
[煮込みパート]
- だし汁:75g(75ml)
- 濃口醤油:12g(小匙2)
- 味醂:12g(小匙2)
【作り方】
- しめじは小房に分けます。生姜はみじん切りにします。
- フライパンに生姜、酒、鷹の爪、ミンチを合わせて火に掛ける前によくほぐします。 ※ミンチの表面に酒で水の膜を作ることできれいなそぼろに仕上がります。
- 2.を中火にかけてミンチの色が変わるまで炒めます。
- 3.にしめじと[煮込みパート]を加えて水気がなくなるまで炒めればできあがり。
【一口メモ】
- ヤバいくらいにご飯やお酒が進みます。日本人ってホント舌が粗食に合うように出来ているんだなぁと思う一品です。
- 夕飯の食卓に出しても良いですが、お弁当の副菜にぴったりです。
- 甘辛がお好きな方は砂糖を小匙1(3g)ほど加えて下さい。
- お好みで他の野菜(玉ねぎ、人参、ピーマンなど)を加えても美味しいですよ。
- 大豆などの煮豆(市販品)を加えるとかなりボリュームたっぷりな主菜に変身します。