関東に転勤してちょうど1年が過ぎた頃、担当していたプロジェクトのサーバがひどく辺鄙な土地柄のデータセンターに設置され
ました。
毎日、そこに通うことになったのですが周辺に飲食店が全くない!
駅前まで戻ればコンビニがあるけどそもそも駅前までバスで15分くらいかかる!!
というロケーションだったのです。
で、思いついたのはランチにお弁当を作ることでした。
そのプロジェクトは2ヶ月ほどで無事完了したのですが、社員食堂で使っていたお金がまるっと月額1万円くらい浮くことに気
づいてお弁当作りはその後も続きました。
コロナの影響で在宅勤務がメインになっちゃったので約6年続いたその習慣もぱったり止まっているのですが、振り返ってみるとすごく勉強になりました。
食べるのが数時間後になることの制約、お弁当箱の形状とサイズの制約、汁気の多い料理の禁則などいろいろな縛りをいかにして克服するか。
季節感を意識して、お弁当箱の蓋を開けたときに如何にワクワクできるかというエンタメ的な演出に凝り、かつ栄養バランスも考える。お弁当作りは間違いなく僕の料理のスキルも、献立を組み立てるスキルも高めてくれました。
そんなお弁当作りの中でも特に苦労したのは副菜。
主菜は大物のおかずなので案外すぐに思いつくんですよね。
けど、それと取り合わせる副菜の選択が難しい。
季節感、エンタメ性、栄養バランス……週末ごとに頭を悩ませておりました。
この料理は最近、作ったものですがお弁当を作っていた頃に思いついていたらちょくちょく使っていたかも。
結構、肉のおかずにも魚にも合うカバーレンジの広い副菜だと思います。
【材料】(2人分)
-調理時間:10分-
- 春菊:1束
- 卵:2個
- めんつゆまたは蕎麦のかえし:大匙1
- おろしにんにく:ひとかけ分
- かつおだしの素(顆粒):1g
- ごま油:12g(大匙1)
【作り方】
- 春菊はざく切りにして茎と葉を分けておきます。卵はボウルに割り入れてよく溶きほぐしておきます。
- フライパンにごま油を入れて強火にかけ卵を流し入れて半熟のスクランブルエッグにして一旦皿に取ります。
- 2.のフライパンに春菊の茎とおろしにんにくを加えて中火で2分ほど炒めます。
- 3.に春菊の葉、めんつゆ、かつおだしの素を加えてさっと炒めます。これに2.を加えてざっと混ぜればできあがり。
【一口メモ】
- ほろりと苦い味が料理全体の風味をキリッと引き締めてくれます。甘いだけじゃない、辛いだけじゃない、ちょっと大人のおかずかな。
- 食欲をそそるにんにくの香りと鰹だしの旨味がちょっとした小鉢料理のグレードを一段アップしてくれますよ。
- 春菊の葉は火を入れすぎると苦くなるのであとから加えてさっと炒めるのがコツです。苦いのが苦手な方は工程4.の卵を戻すタイミングで葉を加えるとかなり抑えられると思います。
- 夕飯にあと1品というときにも手早くできて助かる品ですが、お弁当の副菜としても活躍してくれます。