「いつからスパゲティはパスタなんてものになったんだ?」
タツノコプロ55周年記念作品として制作された「Infini-TForce」でガッチャマンこと鷲尾健がぼやくセリフです。
同作は科学忍者隊ガッチャマン、宇宙の騎士テッカマン、破裏拳ポリマー、新造人間キャシャーンが共闘して謎の敵と戦う往年のアニメファンにとっては夢のようなコラボ作品でした。
作中で健は口うるさいオヤジキャラになっていて小生意気なヒロインと事あるごとにぶつかるのですがお父さんと娘のケンカを見ているようで微笑ましかったなぁ。
そのクセ、ヒロインがピンチになると必ず助けてくれる正統派ヒーローでした。
けど、彼のこのセリフは僕もうなずいちゃいます。
スパゲティはいつからパスタになったんだ?僕が子供の頃、スパゲティといえばケチャップをベタベタかけたナポリタンもどきの麺料理だった記憶があります。
ペペロンチーノだのカルボナーラだの小難しい名前が店のメニューに並びだしたのはバブル期よりこっちな気がするんだけどな(注:僕が知らないだけで、もっとずっと昔からパスタ専門店はあって、そういった料理も知っている人は知っておりました)。
けど、それとは別に名古屋方面ではスパゲティが独特の進化を遂げておりました。
1960年台。
「スパゲティは茹でたてを出す」という常識を覆して茹で置きした麺を油で炒めて中華料理風のとろみのある餡をかけたスパゲティが名古屋で爆誕。
その名も「あんかけスパゲティ」と呼ばれました。
あんかけスパゲティは名古屋めしの一つとしてしっかり根付いたのですが、餡をかけるという発想はそのままに茹でたてのパスタに餡をソースとしてかける「あんかけパスタ」も今では洋食屋の定番メニューになっています。
この料理の良いところはあんの具材がなんでもありなこと。
冷蔵庫に残っているハンパな量の食材を合わせればいくらでも新しい組み合わせを作ることができるところじゃないかなと僕は思っています。
【材料】(1人分)
-調理時間:10分-
- スパゲティ:100~120g
- むき海老:50g
- エリンギ:1本
- 生姜:スライス1枚
- 刻みネギ:適宜
- オリーブオイル:6g(大匙1/2)
[あんパート]
- 水:120g(120ml)
- 塩:2g(小匙1/3)
- 干し貝柱スープの素(なければ鶏ガラスープの素):3g
- ホワイトペッパー:少々
- 水溶き片栗粉:4.5g(大匙1/2)
[茹で汁パート]
- 水:600g(カップ3)
- 塩:7g
【作り方】
- [茹で汁パート]を鍋に入れて中火にかけます。沸騰したらスパゲティを加えてパッケージに記載された時間-1分茹でます。
- 1.をやっている間にエリンギは3mm角の拍子木に切ります。生姜は千切りにします。
- 小鍋にオリーブオイルと生姜を入れて中火にかけます。香りが立ってきたら海老、エリンギを加えて海老の色が変わるまで炒めます。これに[あんパート]の水溶き片栗粉以外を入れてひと煮立ちさせ水溶き片栗粉を加えてとろみを付けます。
- スパゲティが茹で上がったらザルに揚げて皿に盛ります。上から3.をたっぷりかけて刻みネギを散らせばできあがり。
【一口メモ】
- 和風と洋風の良いとこ取りをしたようなテイスト。海老の濃厚な風味がたまりません。
- このレシピの段取りポイントはスパゲティの茹で上がりまでにあんを仕上げて待機させておくこと。そうすれば10分くらいで頂きますができますよ。
- 味付けのポイントは干し貝柱スープの素を使ってしっかりフォン(出汁)を利かせること。旨味が断然違います。そして生姜のさっぱり感が味を引き締めてくれます。