過日、よく行く八百屋で山ほうれん草という野菜を見かけました。
見た目はほうれん草と変わらない。
ま、葉野菜も摂らないとね、なんて思いながら深く考えずに購入。
帰宅して調べてみると、ほうれん草がヒユ科アカザ亜科なのに対して山ほうれん草はアカザ科、少し分類が違うみたいですね。
更に「ほうれん草より苦味が強い」なんて書いてあります。
……、ってどうするよ。
僕は子供の頃からほうれん草のエグミは苦手なのに。
と、いきなり持て余してしまいました。
ま、長いこと料理をやっている功で今ではほうれん草のエグミ対策も知っています。
原因はほうれん草に含まれるシュウ酸。
水溶性なので熱を加えて水に浸ければ流出して抑えられます。
ということで、山ほうれん草のおひたしを試作。
心持ち長めに茹でたのですが……やっぱり苦い。
で、どうするよとまたまた持て余してしまいました。
それから1週間後。
よく行くお肉屋さんで考えなしに砂肝を購入。
砂肝の青椒肉絲などちょっと奇抜な料理を作ったりしたのですがやはり持て余してしまいました。
冷蔵庫の中に持て余しものがふたつ……ふと、思ったのです。
癖の強い、ちょっと苦味もある砂肝と別系統の苦味のある山ほうれん草をコラボさせて強い味付けに合わせてみたらどうだろう。
こうしてこの料理は生まれました。
【材料】(1人分)
-調理時間:10分-
- ご飯:1膳分
- 砂肝:2粒
- 山ほうれん草:半束
- にんにく:ひとかけ
- バター:10g
- 塩:2g(小匙1/3)
- 濃口醤油:6g(小匙1)
- 粗挽きブラックペッパー:少々
【作り方】
- 山ほうれん草はざく切りにして耐熱皿に入れ電子レンジの500ワットで1分半チンしてからしゃぶしゃぶの要領で冷水に1分浸して、水気をしぼります。 ※山ほうれん草に含まれるエグミの元、シュウ酸は水溶性なので熱を加えて水に浸すと流出して抑えることができます。
- 1.をやっている間に砂肝は3mm厚にスライスします。にんにくもスライスします。
- 中華鍋かフライパンにバターとにんにくを入れ中火にかけます。にんにくの香りが立ってきたら砂肝を加えて色が変わるまで炒めます。更に山ほうれん草を加えてさっと炒めます。
- 3.にご飯と塩を加えて和えるように炒めます。更に鍋肌から濃口醤油を流し込み粗挽きブラックペッパーを振ってざっと炒めればできあがり。
【一口メモ】
- 系統の違う二種類の苦味とクセのあるガーリックバターの相性は神! めっちゃクセになる味です。なんか大人のガーリックライスって感じ。
- 工程1.で山ほうれん草を水に浸す時間は長すぎると栄養分まで溶かしてしまいますのでほどほどに。
- 山ほうれん草は普通のほうれん草に置き換えてもOKです。砂肝ともども鉄分の多い食品ですので貧血気味の方には特にオススメかな。