スーパーのお総菜売り場の定番商品に「チキンカツ」があります。
店によっては『ジャンボ』を冠した「ジャンボ・チキンカツ」という名前で売られており、本当にめちゃでかいです。
けれどお値段はなぜかロースかつより安いという。
あんなにでっかいカツがなぜ安いのかは長年の謎でしたが、自分で作ってみてその理由の一端がわかった気がしました。
チキンカツは主に鶏の胸肉を使う場合が多いのですが、むね肉って案外分厚いんですよね。
そのまま衣を付けて揚げると芯まで火が通るのに時間がかかり、表面が焦げてしまいます。
そこで薄くする工夫が必要になるのですが、すぐに思い付くのは肉たたきで叩いて伸ばす方法。
または観音開きにして厚みを均等にするやり方です。
観音開きとは、お仏壇の扉のように、中央から左右に開く切り方のこと。
具体的には、鶏肉の中央に縦に深めの切れ目を入れ(切り落とさないよう注意)、包丁を寝かせながら左右に切り開くと完成。
厚みが半分になり、上から見た面積は倍になります。
つまり、スーパーで「でけぇ!」と歓声を上げるジャンボ・チキンカツの肉は、もともとその半分のサイズというわけです。
なんだか底上げされたお弁当を買ったような気分になりますが、実際には十分食べ応えがあるので文句を言う筋合いでもないでしょう。
台湾名物の「鶏排(ジーパイ)」も、観音開きにしてから叩いて伸ばして作られます。
人間の顔くらいある巨大サイズの揚げ鶏は、インパクト抜群ですね。
これをメインの具にしたラーメンを作ってみたいと思い立ちまして過日挑戦しました。
ただ、胸肉を使ったオリジナルサイズのをそのままラーメンにのせると丼からこぼれ落ちるのは必定。
そこで、代わりにささみを使ってチャレンジ。
アキバのおでん缶が鶏卵ではなくうずら卵を使っているのと同じ発想ですね。
ともあれ、美味しかったのでメモしておきます。
【材料】(1人分)
-調理時間:20分-
- 袋入りラーメン(醤油味がおススメ):1袋
- 鶏ささみ:1本
- 揚げ油:適宜
- 付け合わせ野菜:青梗菜、小松菜、もやし、玉ねぎなど
- 粗挽きブラックペッパー:適宜
[衣パート]
- 片栗粉:6g
- 五香粉:少々
- 粗挽きブラックペッパー:少々
[下味パート]
- 酒:7.5g(大匙1/2)
- 濃口醤油:6g(小匙1)
- 砂糖:3g(小匙2)
- おろしにんにく:ひとかけ分
- おろし生姜:ひとかけ分
【作り方】
- 鶏ささみは筋を取り観音開きにし、さらにすりこぎか小ぶりのワインボトルなどで叩いて薄く伸ばします。これと[下味パート]を合わせて10分漬け込みます。付け合わせ野菜を食べやすい大きさに切ります。
- 1.の工程終わりに合わせて揚げ油を180度に温めます。1.が終わったらささみの水気を切って[衣パート]をまぶします。油が温まったらささみを投入して1分半揚げます。「ひっくり返してさらに1分半揚げ、引き上げてよく油を切ります。これを細切りにします。
- 2.と並行して袋入りラーメンに記載された半分の量のお湯を沸かして粉末スープを半分加えます。これに付け合わせ野菜を加えて3分煮込みます。 ※インスタントラーメンのスープは塩分が多く全部飲むと塩分過多になるので最初からスープの量を半分にしておくと体に良いです。
- 別鍋にお湯を沸かして麺を茹でます。 ※インスタントラーメンの麺も塩分を多く含んでおりスープとは別のお湯で茹でればお湯に塩分が流出して余分な塩分を落とせます(茹でたお湯は捨てます)。
- 4.の麺を丼に入れ熱々の野菜入りのスープを注ぎます。ささみをトッピングして粗挽きブラックペッパーを振ればできあがり。
【一口メモ】
- 衣に仕込んだ五香粉とブラックペッパーの香りがなんとも刺激的で中華っぽいテイストに仕上がりました。麺と細切りの鶏排を交互に食べていくと丁度良い感じに食べ終わったので量のバランスは申し分なかったかな。
- 見た目のインパクトに反してインスタントラーメンとささみ1本でできちゃうのでめっちゃコスパが良いです。具なしの素ラーメンはヤダなという方には特におススメです。
- 付け合わせの野菜は冷蔵庫の中身と相談しながら葉野菜、人参、玉ねぎ、茸などからチョイスしてください。少量でも良いのでできるだけ品目を増やすといろいろな栄養素を摂ることができておススメです。