とある居酒屋の店主からうかがった話。
彼は店で出す皿にポリシーがあるそうです。
曰く「家でも作れる皿は出さん」
店でしか食べられないから店の価値があるのだそう。
食材が希少で素人では入手が難しいもの。
プロの調理技術を必要とする料理。
調理に長い時間(数日とか)を要するので家で作るのが難しいもの。
そういった料理が食べられるから客は居酒屋に来てくれるのだとか。
ま、しごくまっとうな意見だと思います。
反面、誰でも作れそうな料理に一手間も二手間もかけてその奇想なアイデアで客を楽しませてくれるのをウリにしている店もあります。
とある焼き鳥屋で戴いた目玉焼きがそうでした。
目玉焼きで金取るんかい! というなかれ。
鋳物のフライパンの底に融かしたガーリックバターを流し込み。
スライスしたスペインのチョリソーを敷き詰め。
その上に卵を割り込み。
皿に上からシュレッドチーズをたっぷり散らして焼き上げる。
そのフライパンをそのまま皿に見立てて焼きたてを供する。
黄身は絶妙な半熟。
ヴィジュアルはちょっとファミレス風でしたがまさに一点物の貫禄。
絶品でした。
とあるランチタイム。
ひさびさにその目玉焼きが食べたいなと思ってしまったのです。
で、気がついたらご飯の上にこんなものを載せてしまっておりました。
【材料】(1人分)
-調理時間:7分-
- ご飯:1膳分
- ウィンナー:2本
- 卵:1個
- バター:10g
- 蕎麦の返しまたはめんつゆ:大匙1
- クレイジーソルト:ひと振り(なければ塩、ひとつまみ)
- ガーリックパウダー:少々
【作り方】
- ウィンナーは3mm幅に切込みを入れ横半分に切ります。これをオーブントースターで5分焼きます。
- 1.をやっている間にフライパンにバターを入れて中火にかけ半ば融けたら卵を割り入れます。上からクレイジーソルトとガーリックパウダーを振り蓋をして1分蒸し焼きにします。
- 2.の蓋を取り白身をフライ返しで少し持ち上げて蕎麦の返しまたは麺つゆを卵の下に流し込んで味を付けます。
- 丼にご飯をよそい3.を載せてウィンナーを添えればできあがり。
【一口メモ】
- ジャンクな丼ですが、バター、ガーリック、蕎麦の返し。個性的な風味を持つシーズニングの共演です。ただの目玉焼きが目玉焼き以上の料理になっているのがすごい。
- お好みでかけるデミグラスソースをかけても楽しいです。
- ウィンナーはできればスペインのチョリソーなどクセのあるものがオススメです。
- レタスやミニトマトを飾ると更に見た目も華やかな丼に昇華できそうですね。