袋入りラーメンは登場した当初、特別なごちそうと感じた人が多かったみたいです。
ま、一般家庭の昼食なんてゆうべの残り物が当たり前な時代にわざわざお店で買ってこないと食べられない料理なわけです。
たかだか昼食に財布のひもをほどくのは抵抗があったのかもしれません。
お母さんが子供と一袋のラーメンを分けて食べるなんて光景も見られたそうです。
それが70年代くらいになると速く作れて安くて旨い食べ物という認知が進み、なんか貧乏学生が丼をすすっているようなイメージが定着してしまいます。
そうなった原因の一端を担っているのは松本零士の「男おいどん」のような気がするのですが(笑)
速い安い旨いといえば牛丼も戦後、築地に吉野家が復活した頃はうな丼と並ぶ高級料理と認知されていたみたいです。
ところが80年代、押井守がリリースしたアニメ「うる星やつら」では小腹がすいた高校生が下校時に気軽に食べるファストフードへと変遷しておりました。
中身も味も変わっているわけではないのになんだかとっても理不尽な気がしますが美味しいものが気軽に食べられるようになったことは素直に喜んで良いんじゃないかなとも思います。
ただ、気軽に食べる→頻繁に食べるにつながるわけで毎度同じ味だと飽きてしまいます。
客離れを危惧したからか牛丼専門店各社は徐々に醤油味以外の牛丼の提供を模索し始めました。
その最たるものが塩味の牛丼だったんじゃないかな。
従来の牛丼は甘辛い分、ちょっと重たかったのに対して塩味の牛丼は甘くなく。
さっぱり感を前面に押し出しました。
で、今では多くの店で当たり前に提供されている塩牛丼、塩豚丼ですが考えてみると家であまり作ったことがないなぁと気付きましてランチタイムにこんな料理を作ってみたのです。
【材料】(1人分)
-調理時間:8分-
- ご飯:1膳分
- 豚バラスライス:120g
- 玉ねぎ:1/4個
- サラダ油:4g(小匙1)
- 刻み葱:少々
- 白ごま:少々
[塩ダレパート]
- 塩:3g(小匙1/2)
- レモン果汁:10g(小匙2)
- 酒:10g(小匙2)
- ごま油:4g(小匙1)
- おろしにんにく:ひとかけ分
- ブラックペッパー:少々
【作り方】
- 豚肉は食べやすい大きさに切ります。玉ねぎは細切りにします。
- フライパンにサラダ油と豚肉を入れて中火にかけ肉の色が変わり始めるまで炒めます。これに玉ねぎを加えてしんなりし始めるまで炒めます。
- 2.に[塩ダレパート]を加えて絡めながら水気がなくなるまで炒めます。
- ご飯を丼に盛ってその上に3.を盛り付け刻み葱、白ごまを散らせばできあがり。
【一口メモ】
- ガツンと塩気とにんにくの風味が利いていて元気が出ます。普通の牛丼、豚丼のように甘ったるくないところが新鮮な一杯ですね。
- 醤油味の普通の牛丼、豚丼は肉や野菜を煮る工程がある分、手間ひまがかかるのですがこれは炒めるだけなので手早くできます。まさに速い、旨いを体現した丼と言えます。
- 栄養バランスが気になる方は玉ねぎ以外にも人参、キャベツ、茸などあり合わせの野菜を加えてみましょう。冷蔵庫の在庫処分にも貢献できますよ。