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その他ご飯もの

ボロネーゼ・ライス

30年以上前の話ですがテレビでシェークスピアの舞台劇を観たおぼえがあります。

演目は「空騒ぎ」。

二組のカップルがドタバタ騒ぎの末に結ばれる喜劇です。

一組は相思相愛の二人でヒロインは可憐で清楚。

もう一組はいつも喧嘩ばかりしている二人でヒロインは活発ではねっ返り。

この二人のヒロインをベテランの樹木希林と若手ながら実力派として頭角を現し始めていた斉藤由貴が演じました。

当然、ビジュアルからして清楚な役を斉藤由貴がやるのかと思いきや、こちらのキャストが樹木希林、はねっ返りを斉藤由貴が演じるという異色の采配でした。

さすがにキャスティングに無理があるのではと思ったのですがこれがぴったりハマっていたんですね。

確かにはねっ返り役は斉藤由貴の十八番ではあったのでこっちはそれほど驚かなかったのですが樹木希林の可憐な娘役には舌を巻きました。

改めて彼女の芸の幅を見せつけられた気がしたものです。

どうも僕らは役者に先入観を持ってしまうようで例えば芸人が登場したら何か笑わせてくれるだろうと期待しますし、渋い二枚目俳優が登場したら何かシリアスな場面が始まるんじゃないかなと身構えてしまいます。

けど、二枚目俳優が唐突に情けない三枚目をやると良い意味でサプライズになりますし、その逆も然り。

樹木希林の娘役はその好例でした。

料理の世界でも似たことはあります。

例えばここにパスタソースがあればスパゲティを茹でたくなるのは人情。

けれど、このソースをご飯にかけたらどうでしょう?

一見掟破りのように見えますが実は誰も「パスタソースをご飯にかけてはいけない」なんて言っていないんですよね。

そのことに気づきましてさっそく試してみました。

【材料】(1人分) 

調理時間:5分-

  • ご飯:1膳分
  • ボロネーゼソース:市販品1人分
  • バター:10g
  • にんにく:ひとかけ
  • 粉チーズ:適宜
  • ドライパセリ:少々

【作り方】

  1. にんにくをみじん切りにします。
  2. フライパンにバターとにんにくを入れ弱火にかけます。バターが融けてにんにくの香りが立ってきたらご飯を加えてほぐしながら炒めます。
  3. 2.を皿に盛ってボロネーゼソースをかけ粉チーズとドライパセリを振ればできあがり。

【一口メモ】

  • ご飯とパスタソースが何の違和感もなく融合しています。そしてめっちゃ美味しい。ミートソースでやるのもありだと思うのですが香草とスパイスを多用するボロネーゼソースは香り高い分、ご飯によく合う気がします。
  • これは一例で市販のパスタソースはだいたいご飯にかけても美味しく食べられます。スパゲティを切らしている時、あるいはお昼に麺類を食べるのに飽きた時にぜひお試しあれ。
  • 考えてみると日本人はチキンライスのようなケチャップ味のご飯が大好きですからパスタソースの中でもトマト系のものはご飯に混ぜてもすんなり受け入れられてしまえる気がします。
  • このレシピではお手軽に市販のソースを使っていますがイチからソースを手作りすればより本格的な味が楽しめます。
  • お好みでタバスコを振っても美味しいですよ。

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