回転寿司屋ですっかりおなじみですが、軍艦巻きは寿司飯を海苔で巻いて上に寿司ネタを載せたスタイルのにぎり寿司です。
歴史は案外古く、1941年(昭和16年)に銀座の寿司屋で考案されたものだそうです。
日米開戦の年ですから勢いネーミングも『軍艦』なんて付いたんでしょうね。もし、戦後に誕生していたらなんて呼ばれていたんだろ???
とまれ、軍艦巻きの登場によりそれまで寿司ネタにならなかったウニやイクラをにぎり寿司で楽しめるようになったのですが、当時の評判は散々だったようで「あんなものは寿司とは言えねぇ」という意見が多数。
NHKラジオでも「ゲテモノ」扱いだったそうです。
そんな軍艦巻きが本格的に開花したきっかけはやっぱり回転寿司屋の登場ですかね。今では、そんな物まで載せてしまうか!!と笑ってしまうくらい多種多様な軍艦巻きを見かけることができます。
生のウズラ玉子とセットになった『マグロユッケ』、マグロのたたきと沢庵を和えた『とろたく』、コンビニのおにぎりと実は何ら変わらない『ツナマヨ』、納豆、コーン、ハンバーグ……って、どこまで行くねん!!
ちなみに、海外の寿司屋では『キャビアの軍艦巻き』を出す店があるそうです。ちょっと食べてみたいかも。
寿司の可能性を広げてくれた軍艦巻きですが難点もあります。握ってからせいぜい小一時間しか形が持たないので出前には不向きです。
なので、握ったらさっさと食べましょうね。今回は静かなブームになっていると聞くイカの塩辛をネタにしてみました。
【材料】(3貫分)
-調理時間:3分(寿司飯を作る時間は含めていません)-
- 寿司飯:75g
- 寿司海苔(全形):1枚
- イカの塩辛:適宜
【作り方】
- 寿司海苔を三等分に切ります。
- 寿司飯を三等分して楕円形に形成します(気持ち固めに握ります)。この周りに寿司海苔を巻きます。この時、写真のように海苔の高さが寿司飯の高さより気持ち高くなるようにします。この空間がネタの置き場所になります。
- イカの塩辛を載せればできあがり。
【一口メモ】
- イカの塩辛は塩気がきつくて苦手という人でもこれはいけるかも。寿司飯は結構甘みがあるのでかなり塩気を和らげてくれます。
- 少量の柚子の果汁を塩辛に混ぜて握るとさっぱりとした香りも楽しめてお薦めです。
- アレンジとしてネギやオクラなどを刻んで和えると目先が変わるのでこれもお薦め。
- こちらは別バージョン。季節物で牡蠣の軍艦巻き。ポン酢でどうぞ。