電子レンジが普及する以前、やわらかくて熱々のご飯が食べられるのは炊きたての特権でした。
炊飯器が進化して保温モードが搭載されたのは電子レンジより前だったと思いますがまだまだ発展途上の機能で時間が経つとご飯が硬くなるのは否めなかったな。
基本的にご飯は時間が経つと冷えて硬くなる前提でその冷ご飯をどうやって美味しく食べるかという命題は米を主食とする日本人にとって重大なテーマだったと思います。
冷ご飯にお湯をかける湯漬けは鎌倉時代に武士を中心に広がった食べ方でお茶が庶民に普及した江戸時代には茶漬けに変貌しました。
米がパラパラにほぐれるのが身上の焼きめし、チャーハンは水分を多く含む炊きたての御飯より水分が抜けた冷や飯のほうが上手に作れます。
けど、裏返すと冷やご飯を美味しく食べるための工夫のひとつだと言えなくもありません。
雑炊や粥も冷やご飯をやわらかく戻す創意工夫にあふれた料理ですね。
反面、このレシピのように御飯に具材を混ぜ込む『混ぜご飯』は冷ご飯では美味しく作れません。
電子レンジ普及以前からあった食べ方ではあるのですがむしろ冷凍ご飯をレンチンできる時代の申し子と言っても過言ではない料理だと思います。
【材料】(2人分)
-調理時間:7分-
- ご飯:2膳分
- 塩鮭(甘塩):1切れ
- ごま油(炒め用):12g(大匙1)
- ごま油(仕上げ用):4g(小匙1)
[味付けパート]
- バター:12g(大匙1)
- 白ごま:適宜
- ドライパセリ:少々
- 濃口醤油:3g(小匙1/2)
- 塩:少々
【作り方】
- フライパンにごま油(炒め用)と塩鮭を入れて中火にかけ両面焼き色が付くまで焼きます。弱火にして蓋をし、3分蒸し焼きにします。鮭の骨を取り粗くほぐします。
- ご飯に1.と[味付けパート]を加えてバターが融けるまでさっくり混ぜ合わせればできあがり。
【一口メモ】
- ごま油でこんがり焼いた塩鮭。バター醤油の味付け。炒り胡麻の風味──鉄壁ですやん。
- 鮭を焼いて混ぜるだけの簡単で短時間料理なのでバタバタしているお昼時にもオススメですよ。
- 鮭自体に塩味がついているので醤油はごく少なめ香り付け程度の分量にしています。
- 人参やピーマンなどの野菜やしめじなどの茸を工程1.で一緒に焼けばにぎやかな一杯になって更に楽しいですよ。