電子レンジは料理の可能性を大きく広げてくれた画期的な発明品ですが、その登場によって日本の食文化で一番大きな影響を与えられたのは主食であるご飯ではないでしょうか。
電子レンジの発明によって僕らは「冷や飯」を食べることがなくなりました。
ご飯を冷凍しておけばいつでも熱々の炊きたてご飯を食べることができるようになったのです。
僕らの年代以上の人はみな経験があると思うのですが電子レンジ登場以前の時代、お昼ごはんは冷めて固くなった昨夜の残りご飯を食べるのが当たり前でした。
そんな冷や飯を美味しく食べる工夫としてお茶漬けや雑炊が考案されたわけですね。
なので元々は冷や飯があるから炊き込む出汁を作って雑炊にしたわけですが、今では鍋の残り汁が勿体ないからという理由でご飯の方を用意するという主客転倒現象が起きています^^;
とはいえ、今でも「雑炊が食べたいから雑炊を作る」というニーズはあるわけで別に鍋の後じゃないけど昼間っからこんな料理を作ってしまうことはあるのです。
【材料】(1人分)
-調理時間:12分-
- ご飯:1膳分
- 塩鮭:半切れ
- 梅干し:1粒
- 卵:1個
- 刻みネギ:少々
[煮汁パート]
- だし汁:200g(1カップ)
- 濃口醤油:6g(小匙1)
- 酒:15g(大匙1)
- 塩:ひとつまみ
【作り方】
- 鮭は魚焼きのグリルでこんがり焼いて骨と皮を取り粗くほぐします。梅は種を外して包丁でたたきます。卵はよく溶いておきます。
- 1.をやっている間に[煮汁パート]を小鍋に入れてひと煮立ちさせます。ご飯をこれに加えて弱火にし、蓋をして3分煮込みます。
- 2.に1.と卵を加えてざっと混ぜ更に蓋をして1分弱火で煮込みます。器によそい刻みネギを散らせばできあがり。
【一口メモ】
- 塩鮭を使うことで具材に下味が付いている状態になるので口に入れた時の存在感が増します。梅干しの酸味も良いアクセントになって思い出したように口の中で弾けるのがまた楽しい。
- このレシピの段取りポイントは鮭を焼いている時間に他の支度を全て済ませること。そうすると鮭の焼き上がり後すぐに卵に1分火を通すという工程に移れるので手早く仕上げることができます。
- このレシピは1例で具材は自由自在。冷蔵庫のありあわせを使って作ってください。ランチタイムがぐんと楽しくなりますよ。
- 調味料が醤油小匙1では少なすぎるのでは? と思うかも知れませんが鮭も梅も塩味が付いているのでこれで丁度良い塩梅なのです。
- 仕上げに胡麻油をひと垂らしすると香りがぐんと良くなりますよ。