「外国人にお好み焼きってどんな食べ物かを教えてみましょう」以前通っていた英会話学校でこんな課題を頂いたことがあります。
有効な手法として「比較」があるよと教わりました。
彼らが知っている食べ物と比較してここが似ている、ここが違うと説明する手法ですね。
お好み焼きと比較するならピッツァなどが良い感じです。
その逆で、海外を旅していて未知の食べ物に出会った時、「これはなんだな。日本で言えば〇〇みたいな食べ物だ」と考えることがあります。
たとえばベトナムにバインセオという料理があります。
米の粉とココナッツミルクをベースにした生地を薄く焼き、好みの具材を載せて二つ折りにした食べ物で日本ではベトナム風お好み焼きと呼ばれています。
ところがヨーロッパに行くとベトナム風クレープと呼ばれるんですよね。
未知の事物というのは人を落ち着かなくさせるようで自分の知っている何かに当てはめて落ち着こうとする習性がどうやら人にはあるようです。
これを逆手に取れば日本ではおなじみの食べ物をよその国でポピュラーな食べ物と合体させて「〇〇風(〇〇は国名)」と名付けるのもありなんじゃないかなと思い至りました。
たとえば豚汁。
具材は豚肉、大根、ごぼう、人参といったところでしょうか。
これを日本人でも知っているタイの名物スープ「トムヤムクン」と合体させれば……「タイ風豚汁」と呼べなくもないじゃん。
とある夜、出来上がったスープをすすりながらそんなことを独り言ちておりました。
【材料】(1人分)
-調理時間:20分-
- 豚バラスライス:100g
- 大根:3cm
- 人参:1/3本
- ごぼう:3cm
- サラダ油:少々
[調味料パート]
- トムヤムペースト:大匙1.5
- ナンプラー:6g(小匙1)
- レモン果汁:5g(小匙1)
- 砂糖:3g(小匙1)
【作り方】
- 大根と人参は5mm厚のいちょう切りにして5分下茹でします。ごぼうはささがきにして5分水にさらします。豚肉は食べやすい大きさに切ります。
- 鍋にサラダ油を入れて中火にかけ1.の具材を加えて豚肉の色が変わるまで炒めます。更に[調味料パート]を加えて2分しっかり炒めます。
- 2.に水400gを加えてひと煮立ちさせ中火で10分煮ればできあがり。
【一口メモ】
- めっちゃホットなスープです。辛いんだけどそれだけじゃない。酸味と甘みが奥に隠れていて奥行きのある風味が楽しめます。
- ポイントは大根や人参を下茹でして味沁みをよくすること。そして煮る前に[調味料パート、でしっかり炒めることでしっかり味をつけること。この手順でやると格段に味が良くなります。
- トムヤムペーストはちょっと大きなスーパーや輸入食材のお店などで手に入りますよ。
- トムヤムペーストを使ったスープは汎用性に富んだスープです。味噌汁などの定番具材を使っても良いですし、蕎麦やうどんのスープとしてもよく合います。ぜひ、我が家オリジナルのタイ風〇〇を楽しんでみてください。