過日、元職場を引退した方々との飲み会がありました。
出席者の大半は僕の元上司で62歳の僕がほぼ最年少。

中には間もなく75歳となり、後期高齢者の仲間入りをする方もいらっしゃるという集団。
かつてはシステム・エンジニアとして二連徹、三連徹もいとわなかった歴戦の猛者もすっかり良いおじいさんになってしまっておりました。
懐かしい昔話に花を咲かせる人、新天地で始めた新しい仕事の面白さを語る人、話題は様々でしたが彼らの話を伺いながら自分の未来──10年後の僕はどうしているだろうなんて考えずにはいられませんでした。
もっとも、その頃まで元気でいられたらの話ですが。
僕が雇用延長の道を選ばずに60歳で定年退職をすると決めたのは55歳の頃だったと思います。

「で、サラリーマンを引退したら何をするよ?」
と自問しながら、いろいろ模索し始めたのもその頃でしたっけ。
この日記をベースにレシピを書き残すというライフワークはそれより先に始めていましたが、加えてレンタルサーバーを契約してブログを書き始めたり、AmazonKindleから電子書籍を出す方法を調べてレシピブックや小説を出版したりもしました。

そういった模索を進めていく中で強く感じたことがひとつあります。
それは──世の中は僕が思っているよりずっと変化し続けているということ。
例えば、学園を舞台にした青春ドラマやアニメを観ると僕がイメージする学生時代とやっぱりいろいろギャップがあるのです。
けど、そういったものに触れなければ、自分の認識が時代とズレ始めていることにも気付けません。

結果、僕は時代遅れな人間になってしまう。
いや、別に時代遅れでも良いじゃん、という意見もあるでしょう。
けど、ちょっと想像してみてください。
江戸時代のお侍が現代にタイムスリップして東京の街を歩いている姿を──。

お侍さんの周りには楽しげなお店や便利そうなアイテムが溢れています。
けど、お侍さんにはそれが何でどうやって使うのかわからない。
かろうじてその日の食い扶持をつなぐ生活を得ることができたとしても、周りの人たちが楽しそうにスマホをいじったりショッピングをするのを見ているだけ──
お侍さんはずっと疎外感を感じたまま生きていかなければいけないのです。
それはちょっと……いや、だいぶ嫌だな。
そう僕は考えたのです。

「僕は生涯自分をアップデートし続けなければいけない」
それが時代から疎外されるのを防ぐ唯一の方法だと僕は思いました。
そして自分をアップデートするために3つのルールを設けたのです。
1.アップデートするための情報を得る
僕が毎クール、相当数のアニメ作品を観ているのはそんな情報の入り口を作るという意味合いもあるのです(ま、面白いから観ているのですが)。
アニメ作品は大勢のスタッフが寄ってたかって検証をして作品にリアリティを持たせています。
それに触れ続けていれば自分の認識と現実とのギャップが見えてきます。

2.得た情報を試す
Youtubeに投稿してみる。
TikTokを使ってみる。
ChatGPTを使いこなすなど、せっかくアップデートするための情報を手に入れたのに試してみないのはもったいない。
で、やってみて初めてアニメやドラマの中で人がやっているのを観るのと自分でやってみるのは大違いだと気付けるのです。

何より、「世の中にこんなに面白いものがあったのか」と肌で感じられます。
タイムスリップしたお侍さんがスマホゲームに夢中になっている場面を想像してくださいな。
3.誰もやっていないことに挑戦する
ルール2.まででイマドキの人たちと肩を並べられるようになったら、次にやることは「その人たちもやったことがないようなこと」に挑戦するっきゃないでしょう。
「へっへっへっ、お前らまだそんなことやってるのか。俺はこんな高みまできてやったぜ」
って性悪なマウントを取り放題ですよ……
って、そんなことはしないけど(笑)

過日、SNSで「カップ焼きそばに納豆を入れるとめちゃ旨いんだぜ」なんて投稿を見かけました。
「1.アップデートするための情報」がまたひとつ増えたぞと喜んだのですが、そのままカップ焼きそばを買ってきて「2.得た情報を試す」をやっても二番煎じみたいでつまらない。
ならばいっそ、一足飛びに「3.誰もやっていないことに挑戦する」──ガチの焼きそばを作って納豆を足すというのはどうだろうと考えました。
だって、カップ焼きそばで旨いなら、もっと素材や味付けをコントロールできる普通の焼きそばならさらに化けるかもしれませんから。

その結果、魔改造されたこんな焼きそばができてしまったという。
これから先の10年で、どんな面白いものが登場するかは予想もつかないので、10年後、僕がどんなふうになっているかはわかりません。
けど、こうやって日々を楽しみながら、時には失敗もしながら過ごしていった先の未来に立っていることは間違いないでしょう。
【材料】(1人分)
-調理時間:10分-
- 焼きそば麺:1玉
- 豚こま切れ肉:50?80g
- キャベツ:2、3枚
- しめじ:1/4株
- ひきわり納豆:1パック(なければ普通の納豆1パック)
- ごま油:6g(大さじ1/2)
- 刻み海苔:適宜
[調味料パート]
- 蕎麦の返しまたはめんつゆ:大さじ2
- オイスターソース:9g(大さじ1/2)
- 塩、ブラックペッパー:少々
【作り方】
- 焼きそば麺は皿に入れて電子レンジの500ワットで1分温めておきます。待っている間に豚肉は食べやすい大きさに切ります。キャベツは千切りにします。しめじは小房に分けておきます。普通の納豆を使う場合は包丁で叩いておきます。[調味料パート]は合わせてよく混ぜておきます。
- フライパンにごま油を入れて中火にかけます。これに豚肉を加えて色が変わるまで炒めます。さらにキャベツ、しめじを加えてキャベツがしんなりするまで炒めます。これを一旦皿に取ります。
- 2.のフライパンを洗わず、焼きそばを入れて中火にかけ、そのままいじらずに1分焼きます。さらに麺をひっくり返して30秒焼きます。
- 3.に2.と[調味料パート]、納豆、添付のタレ、辛子を加えて、中火で和えるように炒めればできあがり。お皿に盛りつけ、刻み海苔を散らしていただきます。
【一口メモ】
- 納豆の独特な風味が今まで体験したことのない麺料理の世界へ誘ってくれます。ソース焼きそばとはまるで違うテイスト。これはヤミツキになるな。
- 『カップ焼きそばに納豆を入れるとめちゃ旨い!』なんて情報をネットで見かけまして、だったら普通に納豆を具にした焼きそばを作れば『めちゃめちゃ旨い!』のではと思ったのです。ということで試作してみました。
- ひきわり納豆は大豆を細かく砕いて皮を取ってから発酵させた納豆です。大豆の芯まで発酵が浸透するので旨味が強く、納豆特有の匂いは控えめなのが特徴。もし手に入るようなら、ぜひお試しあれ。

