カレーライスとライスカレーの違いは何か──というのはずいぶん前からネットで見かける命題です。
いや、違いなんかないでしょ。
人によって呼び方が違うだけでは?
という意見が大勢を占めている観がありますが歴史を紐解くとこんな事実もあるんですよね。
1959年、阪急百貨店では大食堂の「ライスカレー」は70円、グリルでは「カレーライス」が100円だったそうな。
で、何が違うかというと「ライスカレー」の方はご飯にカレーがかかっていたのに対して「カレーライス」は皿盛りのご飯とは別にカレーがカレーポット(アラジンの魔法のランプの蓋なしみたいな容器)に入れられて提供されていたらしい。
少なくとも当時の阪急百貨店の定義では「ライスカレー」=大衆料理、「カレーライス」=高級料理と区別していたようです。
ま、その後の高度成長期に家庭用のルウが普及して家で簡単にカレーが作れるようになるにつれてその定義も曖昧になっていったみたい。
過日、残りもののカレーが冷蔵庫にありましたのでお昼に食べちゃおうと考えました。
うちではけっこう高確率で残り物のカレーはカレーうどんに転用されるのですがその日はうどんの気分じゃなかった。
かといってご飯に温めたカレーをかけて「ライスカレー」にするのもなんだかなと思いましてライスの方をアレンジ。
薄味の炒飯にしてみました。
これがけっこう美味しかったのでレシピとして残しておこうと考えたのですがネーミングに困っちゃった。
「カレー炒飯」と書くと十中八九、カレー味の炒飯かなと思われそう──ということで苦し紛れに前後をひっくり返して「炒飯カレー」とした次第。
なので一言お断りをしておきます。
「炒飯カレー」は「カレー炒飯」の大衆料理版ではありません。
あしからずw
【材料】(1人分)
-調理時間:7分-
- (残り物の)カレー:1人分
- ご飯:1膳分
- 卵:1個
- サラダ油:12g(大匙1)
- 塩、ブラックペッパー:少々
【作り方】
- ご飯は熱々ならば皿に広げるように盛って常温まで冷ましつつ水分を抜いておきます。卵はよく溶いておきます。
- 中華鍋かフライパンにサラダ油を入れ強火で煙が立つまで温めます。これに卵を加えて10秒ほどかき混ぜ半熟になったところでご飯を加えてよく和えます。塩、ブラックペッパー:少々を振って薄く味を付け米がパラパラになるまで炒めます。 ※家庭用のコンロは火力が弱いので鍋を煽ると温度が一気に下がってしまいます。鍋底が炎から離れないように気を付けながら根気よく炒めましょう。
- 2.をお茶碗に詰めて型抜きをし、周りに温めたカレーを盛り付ければできあがり。
【一口メモ】
- 思い付きで作った料理なのですがライスカレーとは別物です。お米がパラパラになっているのでなんか東南アジア系の料理を食べている気分。エスニック感が強いな。
- 今回使ったカレーは鶏肉がごろごろ入っているチキンカレーだったので敢えて炒飯は具なしにしてみました。お好みでみじん切りにした野菜やミンチを加えるのもありですよ。
- レトルトのカレーに新鮮味がないなぁと感じた時などにひと手間かけて作ってみてくださいな。