元々あった料理の調理法やスタイルを変えることで新しい料理ジャンルが生み出されるというムーブメントはしばしば起きます。
例えば、麺を焼く。
中華麺を炒めた焼きそばは昔からありましたが、焼きうどんや焼きパスタに派生しました。
特にロメスパ(立ち食いパスタ屋)で生まれた焼きパスタは従来からあったパスタの味付け、ソースの大半が移植されました。
つまり、わりと一瞬で一大ジャンルと呼べるほどにバリエーションが増えたのです。
あるいはラーメンからスープを抜く。
昭和の昔のサラリーマンが見たら目を丸くしそうですが汁なしラーメンは既にしっかりと僕らの日常生活に浸透していますね。
汁が無い代わりにざる蕎麦みたいにつけ麺のスタイルで食べるものも多いですが他方、茹でた麺にパスタソース的なとろみのあるタレをかけるスタイルも存在します。
汁なし担々麺もそのひとつ。どちらかというとソースを絡めて食べる焼きそばに近い料理です。
なら、更にもう1歩前進。そのソースにカレールウを加えて多様な辛味を楽しめるアレンジをしてみたらどうだろう。
そんな発想からこの料理は生まれました。
【材料】(1人分)
-調理時間:30分-
- 中華麺:1玉(乾麺でもOK)
- 豚ミンチ:100g
- サラダ油:12g(大匙1)
- カレールウ:1かけ
- 水:200g(カップ1)
[香味野菜パート]
- 玉ねぎ:1/8個
- セロリの茎:10cm
- にんにく:ひとかけ
- 生姜:ひとかけ
[調味料パートA]
- 豆板醤:6g(小匙1)
- 甜麺醤:6g(小匙1)
[調味料パートB]
- 花椒:数粒(パウダーでもOK)
- ラー油:数滴
- 一味唐辛子:少々
- 練ごま:大匙1
【作り方】
- [香味野菜パート]の野菜を全てみじん切りにします。
- フライパンにサラダ油、豚ミンチ、[香味野菜パート]、[調味料パートA]を合わせてよく混ぜ込みます。これを中火で肉の色が変わるまで炒めます。
- 2.にカレールウ、水を加えてひと煮立ちさせ[調味料パートB]を加えます。これに蓋をして弱火にし、10分煮込みます。
- 3.の蓋を取って強めのとろみが付くまで水気を飛ばします。並行して中華麺を茹でて冷水で〆、ぬめりを洗い流します。
- 深皿に中華麺を盛り付け、上から4.のタレをたっぷりかければできあがり。よく絡めながら頂きましょう。
【一口メモ】
- めっちゃ汗が吹き出る辛さです。四川料理の辛さにカレーの辛さ、系統の違う辛さがせめぎ合って未体験の辛味が楽しめますよ。
- 風味の要は[香味野菜パート]。これ以外にもスパイスやパクチーなどクセの強い野菜を加えると味は更に複雑になります。
- パスタのミートソースなどと違って豚ミンチの存在感がある方が肉を食べている! って気になれるので肉の量を多めにしてあります。
- 中華麺は茹でたまま放置しているとくっついてダマになってしまうので冷水でぬめりを洗ってください。